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                まさか
             平成19年5月号

 結婚式に参加してお祝いのスピーチで、またかという話があります。それは、人生における3つの坂の話です。「人生には登り坂と下り坂があります。その他にもう1つ大事な坂があります。皆様なんだと思われますか(……少し間を置く)。それは「まさか」です。」この後まさかの説明が延々と続きます。私は中小企業の経営で大事なことは、この「まさか」に備えることではないかと思っています。何で備えるか、お金で備えるということです。中小企業はつぶれない経営をすることが一番大事ですが、つぶれるのはお金がないからです。お金は一番ではありませんが、2番以下と考えないこと(中村功氏)という意味がよくわかります。銀行は、我々中小企業の格付をするとき、自己資本比率や売上高経常利益率等を見ます。特に債務償還年数(有利子負債÷償却前営業利益)の点数が一番高いのです。この指標は、銀行が企業の返済能力を見る一番の目安としているのですが、本当に借金の返済原資は利益なのでしょうか。借入金が借方に仕訳されるとき相手科目は利益ではありません。預金すなわちお金です。お金が借金を返済するわけです。古田土会計の月次決算書には毎月キャッシュフロー計算書がついています。年1回ではなく、毎月です。毎月説明しないと、「儲かった利益がどこに消えたか」経営者と幹部にわかってもらえないからです。キャッシュフロー計算書は長期借入金の返済をする資金を会社が稼いでいるかどうかを確認するためにとても重要です。
 会社は何のために借金をするのか、借金をして土地・建物を買い、人を採用するのか、つきつめて考えると利益を出すためです。利益は何のために出さなければならないのか、社員を守るためです。企業を存続するためです。存続するためにはまさかのときに不動産ではなく、現金でないと会社を守れないのです。ですから、借入金を返済する原資は利益なのです。借入金とは、利益の前倒しであると定義すると、何故キャッシュフロー計算書が毎月作成されなければならないのか、タイトルが「儲かった利益がどこに消えたか」ということがわかっていただけるのではないでしょうか。会計上の利益より、お金がいくら増えたか、お金がいくら残っているかがいつでも「まさか」に備えるために大事なのです。1億円の利益を出しても、借入金の返済5,000万円 税金4,500万円で500万円残る会社と1,000万円の利益だが、無借金の会社で400万円の税金を払う会社は同じなのです。会社は、土地・建物等の不動産を持つと、会計の利益とキャッシュフロー上の利益の乖離が大きくなります。借入返済後のお金が本当の利益です。我々中小企業ではいつ「まさか」が起きても不思議ではありません。まさかで考えられるのは、得意先倒産、社員大量退職、火災、地震、業務停止、免許取り消し等々。お金と借入金でまさかに備えましょう。古田土会計は、お客様が支払手形なし、借入金なし、預金数億の会社をつくるお手伝いをすることが生きがいです。
                             
                                                            古田土 満

 

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