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末端ではなく最先端
平成20年3月号
 

3年前位だったかと思います。致知出版社の今井さんが来て、私共のお客様のうち「致知」という雑誌をプレゼントしたい人を30人リストアップしてくれと頼まれました。致知出版社さんが自分達の営業のためにプレゼントするのだと思い、快く引き受けました。しかし今井さんは月1冊の1年間の購読料を私に払えと言うのです。一人1万円30人分で30万円です。 「致知の購読者が月々70万人を超えると日本が変わる。そして送った相手には必ず感謝されるから」というわけです。今井さんには「致知」に私の記事を載せてもらったり、お客様を紹介してもらっていたので、お付き合いで払わせて頂きました。この支払いが今も続いています。

 今井さんは本を売ることが自分の都合ではなく、日本の国のため・購読者のためと信じて営業に来られたわけです。

 私達の商売でも全く同じことが言えるのではないでしょうか? 自社の商品サービスを販売するのは、お客様が自社の商品やサービスの提供を受けることにより、飲食業なら「今まで味わったことのないおいしさを味わえる」「最高のもてなしを体験できる」「お客様のために是非ともうちの店に来て欲しい」「うちの店に来たことがないお客様は可哀想だ」という気持ちで熱心に営業すれば必ずお客様に伝わるのではないでしょうか? このことはあらゆる業種で当てはまります。

 自社の商品サービスを販売するのは、お客様のためです。お客様の幸せのために販売するのであって、自分のためではありません。古田土会計ではほとんどがお客様の紹介で、お客様が年間100件以上増えています。お客様と初めてお会いするとき、私達の提供する月次決算と経営計画の説明をしますが、心から「このお客様がうちと付き合うともっと良くなる」という確信をもって熱意を込めて話しをします。この熱意がお客様に届くと契約をして頂けます。

私はいつも社員に「うちと取引をすると中小企業が元気になる。日本の中小企業とその家族のためにお客様を口コミで紹介してもらって下さい」と言っています。また、その姿を私と専務が中心となって見せているつもりです。だからこそ現場で働いてくれている社員が大事なのです。現場の社員がお客様と直接仕事をするわけです。私と同じ気持ちで仕事をしてもらうためには、社員を大事にして、社員の働きいている姿がお客様の目から見て、自分達のために働いてくれていると思って頂かなければなりません。そのために組織の考え方も、ピラミッド型のトップを先頭とする末端までの指示・命令型の組織ではなく、逆ピラミッド型のお客様を中心とした支援し合う組織にすると、社員・パートさんは末端ではなく、最先端になるわけです。現場で働いてくれる社員さん1人1人が頭を使い、知恵を出せば、その人を中心として最高のサービスが提供できるのではないかと思います。

逆ピラミッド型のお客様を中心とした支援し合う組織図いずれにしてもよい会社にするためには、私が後姿を見せ、本気になって人間性を高めなければなりません。

古田土 満

 

 

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