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中小企業のPDCAに必須「カンタン未来図表」とは?

前回のコラムにて、中小・零細企業向けのPDCAのお話をいたしました。

 

おさらいますと、「中小企業版PDCA」は導入の仕方と対象が大企業向けと大きく異なり、P(計画)は必要なくC(評価)から始めてCとA(改善)を何度も繰り返す。ある程度、軌道に乗ってきたらその成果をP(計画)として経営者がPDCAを回していく、というものでした。

 

そこで役立つのが、今回ご紹介する「カンタン未来図表」です。これは、直近までの過去の数字を正しく把握することで、未来の経営に活かしていくことを目的としています。

 

作成の流れは、「月次の経営数字を記入する」「その累計額を算出する」といったもので

作成者の経営者は、先ず、以下の3つに関する毎月の数字を算出することから始まります。

 

(a) 売上高と粗利益額

(b) 粗利益額と固定費

(C) 粗利益額と人件費

 

  • では差分が変動費となり、売上高に占める割合を算出すれば「変動比率」が導けます。
  • では、経常利益額が毎月損益決算書で算出されますので「粗利益額―経常利益=固定費」

というように考えられます。粗利益額に占める固定比率と経常利益率が導けます。

(C)では、粗利益額から人件費と経常利益額を差し引けば「経費」が算出できます。粗利益額から経費を差し引いた額は「人件費前利益」と呼び、人件費を支払う前の利益が導けます。

 

大まかな説明でしたが、「カンタン未来図表」の作表は月次の損益決算書と電卓があれば容易に行なえます。但し、注意点もあります。これは、過去を分析するためのものではなく未来をシミュレーションしていくための図表ということです。

 

「カンタン未来図表」は、会社の未来をシミュレートできる最適ツール

では、「カンタン未来図表」の目的とはなにか。

 

それは、未来をシミュレーションしていくことです。経営者は先ず、それを理解する必要があります。過去を分析するためだけなら、期初から直近までの累計を計算し、売上高、変動費、粗利益額、固定費、経常利益がどういう状況にあるかを確認するだけ、で良いのです。 

 

「カンタン未来図表」は、そうではなく、未来のためにあるのです。

例えば、以下のような目標を数値でイメージしていくことが可能になります。

 

・経常利益をx円伸ばそうとすると、粗利益額や売上高などの数字はどのように変わるのか

・粗利益額を△%伸ばすには、変動費に関わる仕入れ高や材料費をどれだけ抑えればよいか

 

このように、「カンタン未来図表」は自社についての色々な改善点、目標をシミュレーションできます。自社が望む未来を実現するためには、どのような打ち手が必要か、そして支出はどこまで膨らむのか。

 

ひいては、当初の目標が実現した時、会社はどのように変貌を遂げているか、を漠然とではなく「筋の良い数値」でイメージができるのです。