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kitanaiji 汚い字シリーズ

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自利とは利他なり

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新社長体制下での、新たなスタート

 

今年も経営計画発表会が1月10日に開催されました。
参加してくれたお客様は800名にもなり、うちの社員を入れると1,000名を超えました。
飯島新社長の初めての発表会を応援するために多くのお客様に来て頂き大変感謝しております。

社長は去年の4月1日に交代しましたが、去年の経営計画書を書いたのが私なので実質的には、今月の1月より社長業がスタートすると私は思っています。
それは、経営計画書を作成するものが社長だからです
私は一切作成には参加していませんし、発表もしません。
全て新社長に任せました。
お客様の感想も「とてもよかった」「堂々としていた」等大好評でした。

社長交代の一番の理由は、人が育ったからです
私が70歳を超えても社長を続けていたら、飯島社長及び役員、幹部の育つスピードが遅くなり、社員のやる気(モチベーション)が続かないのではないかと思ったからです。
社長、役員が育つのは、早く社長、役員にして、多くの失敗と成功を経験させることです

ただし、社長には、権限もあるが責任もあります。
責任で一番の負担は、損害賠償責任と借入金の個人保証です。
そのために私が重視したのは、財務体質です。
無借金経営を貫き、資金を潤沢に持つ経営を心がけました。
後継者に負担をかけたくないからです。
自分の子供に引き継がせるならば個人資産を会社に提供できますが、親族以外の者に引き継いでもらうのですから、財務的には絶対つぶれない会社にして引き継がせたかったからです。

 

基調講演「社員が会社から大切にされている実感のある経営」

 

基調講演は、(株)日本レーザーの近藤会長にお願いしました。
「社員が会社から大切にされている実感のある経営」をテーマに話をして頂きました。

話のなかで韓国の女性が帰化しようとして親族、友人は大反対でしたが、「日本レーザーはいい会社です。
雇用を守ってくれる会社だから、日本レーザーで働く限りは、一生安心です」と言って、両親の理解を得られたという話は感動しました。

会社が社員を人件費としか思っていなかったら、コストですから、利益を出すためにコストカット(例えばゴーンさん)します。
近藤さんは、「理念と仕組みを大切にすればどんな会社でも人を大切にして、利益を出す経営が可能となる」と言い、日本レーザーで取り組んでいる具体的な方法を話してくれました。

 

お客様や仲間に喜ばれると、自分が幸せになれる

 

近藤さんの話を聞いて気づいた言葉が「自利とは利他なり」です。
この言葉は(株)TKCの創業者の本から学びましたが、本当の意味がわかっていませんでした。

自利とは自分の幸せ、利他とは他人を幸せにすること
社長が社員を幸せにする経営をする、社長が幸せにすると思っているだけでは駄目で、社員から見て自分達が大切にされている実感が大事です
そういう社風になったことを一番喜んでいるのが近藤さんです。
まさに「自利とは利他なり」です。
私達がなにげなくしていることでも自利と利他にあふれています

例えば挨拶、挨拶は相手の方を元気にするために行うと言ってきましたが、笑顔で挨拶をして、相手が笑顔で挨拶を返してくれたら自分がうれしくなります。
相手を元気にしようとしたら、自分が元気になっているのです。
これ自利とは利他です。

電車の中で老人に席を譲らないとうしとめたさが残ります。
席を譲るとお礼を言われますが、一番心が清々しくなるのは、自分自身なのです。
また親孝行すると親は喜んでくれますが、親の喜んでいる姿を見て、感動するのは自分自身です。

よく「利他の心」と言うと自分を犠牲にして他人に尽くすというイメージがありますが、「利他の心」ではなく、「自利とは利他なり」と思うと、より積極的に挨拶、席を譲ること、親孝行に取り組めるのではないでしょうか。

仕事に対する姿勢も同じです。
お客様や仲間のために喜ばれることをして、喜ばれると、自分が幸せになれる、このことがわかると、仕事や人生が楽しくなり、幸せな人生が送れると確信しています

古田圡 満