もったいない、もったいない
会計事務所からみた中小企業の「もったいない」
7月11日に㈱プリマベーラ様の経営計画発表会があり、吉川社長はプリマベーラの事業コンセプトは
「もったいないをビジネスにする集団である」
と言われました。
プリマベーラ様は中古品を中心とするビジネスが中心ですが、プリマベーラとはどういう会社なのかと説明するとき、「プリマベーラとは、もったいないをビジネスとして社会貢献をする会社です」と定義したら、聞いた人は、世の中に貢献している会社、地球にやさしい会社、社員は自分の会社に誇りを持てるのではないでしょうか。
私はこの「もったいない」という言葉に感動し、世の中はもったいないであふれているのではないかと気づきました。
古田土会計グループは、「日本中の中小企業を元気にする会社です。」と言っていますが、会計事務所から見て、中小企業のもったいないについて今月は書きます。
社長が財務を知らないために起こるもったいなさ
三井住友銀行の税理士担当部長さんの話です。
中小企業経営者で決算後に銀行に決算説明に来てくれる社長は支店によってバラバラですが、1割から多くて2割だそうです。
そして説明は損益決算書のみがほとんどで貸借対照表を説明する社長はほとんどいないそうです。
銀行が聞きたいのはP/LではなくB/Sの説明で特に資産内容を理解し、資産査定をしている社長はいないそうです。
銀行が聞きたいのは、腐っている資産があったら、どのようなスケジュールでどのように処理するかということだそうです。
B/Sの説明はどうすればよいのか、多くの人はわかっていません。
P/Lは比較して増減したり、月次の推移を見ればわかります。
私はP/Lは見るもの、B/Sは読むものと思っています。
B/S は比較して増減を見てもわかりません。B/Sは資金の増減の結果です。資金運用とはB/Sの勘定科目の増減です。
この増減を一表にしたのが、キャッシュフロー計算書です。
古田土会計のキャッシュフロー計算書は稲盛和夫さんの「実学」という本を参考にして独自の形に作り替えました。
しかし、B/Sもキャッシュフロー計算書も過去の結果です。
改善するためにはあまり役に立ちません。
B/Sの改善に一番有効で社長にもわかりやすいのが、資金別貸借対照表です。
また銀行さんの説明に役立つのは古田土式「社長の成績表®」です。
道具をうまく活用することによって社長はB/Sに強くなり、B/Sの改善ができます。
多くの中小企業の経営者は売上拡大と利益拡大で会社を成長させることが経営手腕であると信じています。
しかし、売上も利益も手段です。目的は財務です。
預金を多くし、借金を少なくし、その差額を多くすることです。
財務を知らないために多くの会社で資金に苦しみ、過大な借入金や無駄な利息を払っています。
本当にもったいないと思っています。
古田土会計がサポートする、強い財務体質の会社作り
あるお客様の話をします。
7年前に関与させて頂いたときには借入金が14億円、預金9億8千万円、支払手形2億円、支払利息4,580万円でした。
財務体質の改善に取り組み、去年の決算では、借入金は6年間で10億4千万円減って3億6千万円に、預金は2億円減らして7億7千万円に、支払手形はほぼゼロに、支払利息は4千万円減って580万円に、今年は300万円になります。
この間に、税引後利益は2億4千万円です。
10億円以上の借金を返済するのに、利益は2億4千万円しか出していません。
他はB/Sの改善です。
よく借入金の返済原資は、税引後利益+減価償却費と言われますが、借入金を返済するのはお金です。
お金はB/Sを改善することです。
未来のB/Sは資金別貸借対照表により、イメージできます。
私達は、今後もお客様の財務のもったいないに取り組みます。
古田土会計独自の商品を使って、強い財務体質の会社作りのお手伝いをしてまいります。
また先月号でも書きましたが、事業承継コンサルタントの提案によりもったいないお金の使い方をしている会社もあります。
是非とも契約する前に古田土会計に相談して下さい。
私達からも提案してまいります。
古田圡 満