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kitanaiji 汚い字シリーズ

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強い会社、いい会社

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強い会社を形成する利益・財務体質・資金力

 

強い会社とは、「利益を上げられる会社、財務体質のよい会社、資金力のある会社である」と私は思っています。

売上の増加率とか、社員数とか、会社の規模ではなく、利益です。
利益の指標となるのは、損益分岐点比率です。

損益分岐点比率はあらゆる業種に共通する尺度です。
損益分岐点比率の理想は80%以下です。目標として90%はほしいものです。
90%に達していない会社はまず90%を目標として下さい。

利益が上がっていても財務体質の悪い会社が多くあります。

過大な設備投資、自社工場、本社の購入により借入金が過多になり、自己資本比率が10%以下になっている会社、自己資本比率は理想は50%、目標は30%です。

財務体質がよくても資金力のない会社があります。
資金力とは、預金と借入金の差が大きいという意味です。

預金のみ多くても借入金も多ければ資金力があるとはいいません。
継続企業を前提とすれば、会社の数字目的は、利益でもなく、財務体質でもなく、資金力ではないでしょうか。
利益も自己資本も資金力のための手段であると思います。

 

利他の精神が市場を広げ、自社の利益に

 

いい会社とは、㈱ふくやの川原社長は、
「利益をもとに、きちんと納税し、雇用を守り、社会貢献活動を行うことで、地域社会の発展に寄与できる会社」
であると言われています。

古田土会計グループの今年の経営計画発表会の基調講演は川原社長にお願いしました。

私にとって最も勉強になったのは、創業者である川原俊夫氏が今では博多を代表する名産品となっている辛子明太子の生みの親ですが、特許をとることもなく同業者や仕入業者にも製法を公開したことです。

川原社長は、特許をとり自社のみで製造していたら、せいぜい10億円どまりの売上であり、川原社長のお父様が製法を公開したために1,300億円の市場となり、㈱ふくやは業界の売り上げトップの149億円(平成26年度)になっているそうです。

「自利とは利他なり」と言いますが、川原俊夫さんのおかげで、明太子が博多名物となり、多くの同業者が潤い、消費者に喜ばれています。

新たな市場を創るときに、先駆者が利他の精神同業者に自己のノウハウを公開すれば市場が大きくなり、結果として、自社の利益になるということを学びました。

 

「いい会社」をつくる古田土式月次決算書

 

2月2日に㈱カワトの川戸社長と副社長が、日経BP社の北方編集長と会社見学に来られました。

㈱カワト様は、平成28年の日経BP社主催の「人づくり大賞」の最優秀賞を受賞した会社で我社よりもはるかに優れた会社ですが、川戸社長に我社の月次決算書の説明をしたら、「うちの会計事務所の先生の月次決算書と同じだ」とびっくりしておられました。

山口県の会計事務所が真似をしてくれていることを大変うれしく思いました。
私の夢は、古田土式月次決算書を日本中に広めることです。

日本で一番大切にしたい会社大賞の審査が終わりました。
3月21日の午後1時より法政大学で表彰式が行われます。

いい会社の条件は、強い会社ではありません。

強い会社でも仕入先に値下げ交渉をしていたり、支払条件(翌月20日 現金払)の悪い会社や全社員にB/S、P/Lを毎月公開していない会社は評価が下がります。
特に障がい者雇用の法定条件を充たしていない会社は、応募すらできません。

私はよい会社とは社員を大切にする会社、仕入先を大切にする会社であると思います。

多くの会社は得意先は大事にするけど、お金を払う仕入先や社員にやさしくない会社があります。
特に社長は仕入先や社員に対する態度が傲慢になっていないかと気をつけたいものです。
私自身の戒めです。

古田土会計は、強い会社で、いい会社を目指しています。

古田圡 満