美しい決算書、美しい会社
美しい決算書の具体的な姿とは
古田土会計では、
「利益とは、社員と家族を守るためのコストであり、会社存続のための事業存続費である。」
と定義しています。
また
「利益とは、全社員の創造性の総和である。
利益を出すことは美しいこと。
全社員の努力と知恵のたまもの。
正しく、誠実に商売して利益を出すことは、誇りである。」
とも定義しています。
本業で出した利益は営業利益で表示されますが、本業以外の利益は、営業外収益や特別利益で表示されます。
美しい損益計算書は、営業利益が多く、税引前利益の少ない会社です。
反対に美しくない損益計算書は、営業損失で税引前利益が多く出ていて、税額の多い会社です。
美しい決算書を作ると銀行の格付けが上がり、低い利率で資金の調達ができます。
ただし、いくら営業利益が多くても仕入先に毎年値下げ要求をしたり、人件費を下げるために正社員を減らして派遣社員を増やしている大企業や税率の低い国に子会社を設立して、そこで利益を出し、受取配当金の益金不算入を利用して、表面上は経常利益や税引後利益を多くして、税金をほとんど払っていない大企業の決算書も美しいとは言えません。
美しい貸借対照表とは、預金が多くて、借入金の少ない会社です。
そして勘定科目の少ない会社です。
具体的には、受取手形はないほうがよい、売掛金、棚卸資産は少ないほうがよい。
売上高を一定とすると、売掛金や棚卸資産が少ないということは、回転期間が短かく、効率的な経営をしているということです。
逆にこの金額が多いと短期借入金等により資金調達しますから、総資産、総負債は膨張します。
次に、立替金、仮払金等のその他の流動資産はゼロにする。
土地、建物等の固定資産は社長が個人で持つか、不動産管理会社を設立して売却し、借入金を返済する機械装置等で特別償却できるものは活用し、簿価を低くする。
本業に関係ない投資目的の有価証券は売却し、借入金を減らす。
固定資産は可能な限り圧縮して預金を増やすか借入金を減らすことです。
負債の部では、支払手形はなくす。
借入金は短期借入金を減らして長期借入金を増やす。
長期借入金の返済は、可能な限り長くして、月々の返済額を少なくして、預金を貯める。
志をもって美しい会社の実現に邁進する
美しい会社とは、社員が礼儀正しく、環境整備の行き届いてる会社、よい社風の会社です。
具体的には、社長が公私混同しないこと、舛添東京都知事みたいでは社長の言うことを社員は聞きません。
社長の年齢が若いこと、理想は40代です。
40代が体力、気力、経験と充実しているので、世の中の環境変化に迅速に対応できるのではないかと思っています。
社員が生活のためではなく、会社の理念に沿って、世のため、人のために生き生きと働いている会社です。
美しい会社の定義は各社様々であると思います。
問題なのは「きれい事を言うな」と言って何もしないこと、例外事項を出して批判することです。
6月6日にワールドビジネスサテライト(WBS)の「カイシャの鑑」というコーナーに古田土会計が出演します。
私は90分位大浜キャスターのインタビューを受けました。
一番最後に聞かれたのは、入口に大きく書いてある「日本中の中小企業を元気にする」という我社の使命感です。
「本当に実現できると思っているのですか。」
と聞かれ、私は
「実現できるかどうかわかりません、でもそのような志(こころざし)で仕事をしています。」
と答えました。
古田圡 満