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kitanaiji 汚い字シリーズ

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分配ではなく生産性

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日本中の中小企業が元気になるための「きたない字シリーズ」

 

新年あけましておめでとうございます。
今年も日本中の中小企業が元気になるための「きたない字シリーズ」を書きます。

中小企業が元気になるためには、お金を儲けること。
この指標として損益分岐点による格付けをしてきました。
お金の残し方は、キャシュフロー計算書と資金別貸借対照表を使って説明してきました。

人の育て方は、挨拶、掃除、朝礼により毎日訓練(トレーニング)することが組織に一体感や連帯感が育ち、気づく人間、明るく元気な人間、創造性豊かな人間、価値感を共有でき、理念が浸透する集団になるコツではないかと繰り返し、繰り返し書かせてもらいました。

 

経営者の評価は、固定費生産性 社員の評価は、労働生産性

 

今日は、損益分岐点の見方について書きます。

損益分岐点比率はF/MQ、労働分配率は人件費/MQですが、分母にMQがあり、MQをFとGに分配し、Fを分解すると、人件費、経費、金利に分配することになります。

中小企業は労働集約的なものですから、労働分配率が高くなっています。
会社の業績を良くするためには、労働分配率を低くしなければならないので、人件費を変動費化するために、正規社員を少なくし、外注化、パート化、出来高給等にして人件費を少なくするわけです。

大企業でやる人員削減によるリストラもこの手法です。
しかし、中小企業では、人が集まりません。縁あって会社で働いてくれている大事な社員です。支えるべき家族がいます。
経営者は社員と家族を守らなければなりません。

そこで視点を変えてMQ/Fにすると、固定費生産性。
MQ/人件費は労働生産性になります。
すなわち、粗利益を分母にすると、分配ですが、分子にすると生産性になります。
生産性を上げるためにはFの削減ではなくMQのアップです。
Fがコストではなくパワー(力)になります。

経営者の仕事は、人・物・金という会社の資源を活かして、粗利益(MQ)を増やすことです。
社員の仕事は全社員が創造性を発揮して、MQを増やせば人件費を増やしながら、労働生産性は高くなります。
経営者と社員が一体となって、MQのアップと人件費以外の経費の最小化をすればG(利益)はアップします。
Gアップは人件費アップになり、社員の給料、賞与や雇用の拡大にもなります。

経営者の評価は、固定費生産性。
社員の評価は、労働生産性という考え方です。

 

中小企業は、売上重視より、粗利益、利益重視

 

MQをアップするにはどうすればよいのでしょうか。
PQをアップすればよいのは当然です。
しかしPQアップのみ追求すると、お金が無くなります。

売上の増加は、売上債権(売掛金・受取手形)や棚卸資産の増加、設備・人材の投資を伴い、短期・長期の借入金の増加により、借入返済額の増加になり、P/L上はもうかっているように見えてもキャシュフローを悪化させます。
資金の蓄積ができません。

資金の蓄積とは、借入金残高が減り、預金が増えることです。
お金を増やしながら、粗利益と利益を増やすのは、粗利益率(MQ/PQ)を改善することです。

売上が増えなければ売上債権も棚卸資産も、借入金も増えません。
利益は、借入金の残高を減少させ、預金を増やします。
目標は実質無借金(預金≧借入金)です。

粗利益率(m率)をアップするために、経費のムダをなくすために、全社員の創造性が必要です。
全社員が頭を使って仕事をすれば、m率の高い商品やサービスの開発・変動費である仕入・外注費のコストダウンもできます。

中小企業は、Fダウンではなく、MQアップです。
売上重視より、粗利益、利益重視です。

当然のことですけど、販売なくして事業なし、売上のアップなくして、成長はありえません。
膨張拡大ではなく、コツコツと安定成長して、しっかりとお金を貯めて、社員と家族を守る経営のほうが、来年もよい年をむかえることができるのではないでしょうか。

家族と共にくらせる幸せ、親がいる幸せ、仲間と一緒に仕事のできる幸せ、そして、お客様に喜ばれ感謝される幸せ。
仕事は大変で苦労しますが、私達の周りは多くの幸せであふれています。

古田圡 満

 
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