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kitanaiji 汚い字シリーズ

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変化と大損害はある日突然やってくる

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変化は我社の都合を待ってくれない

 

A社は創業20年順調に売上を伸ばしてきた小売業です。
開業して13年間は毎年々売上と利益は増加してきました。ライバルが商店街だったからです。

5~6年前より店の近くにイトーヨーカ堂や赤札堂が進出してきてから売上が減り始めました。
それでも無借金の優良企業ですので利益を出し続けていました。

次にインターネット販売も始めましたが米・水・酒の売上は減ってきました。
大きな変化は去年の末にやってきました。

毎年50万円~60万円売れていた鏡餅が4万円しか売れなかったのです。
アマゾンがうちより安い値段で鏡餅を売り出したからです。
ライバルが商店街から大手スーパーに変わり、今はアマゾンもライバルになりました。

変化は我社の都合を待ってくれない。
変化は我社の都合を置いて行く。
そして現実に売上の減少という形である日突然、我社にやってきます。

 

商品・サービス、販売方法を時代の変化に適応させる

 

このことは全ての業界にいえることです。

会計事務所業界でも会計ソフトフリーがすごい勢いで普及しています。
仕訳入力が不要の自動入力会計ソフトです。
会社の試算表が仕訳入力なしで出来てしまうので、会計事務所の記帳代行の仕事がなくなる可能性があります。

中小企業は何で生き残り、成長していくのか、それは大手がやれない又はやらない商品・製品や人間がお客様とかかわりあうサービスではないでしょうか。
中小企業は価格ではなく価値で勝負しないと生き残れません。

儲かる経営をするためには、戦略としての商品・サービスを時代の変化に合わせて変えていかなければなりません。
それをやるのは社長です。
社長は寝てもさめても商品・サービス、販売方法を時代の変化に適応させることを考え、実行する人です。
社長は常に未来を考え続けなければならない会社で一番つらい立場の人です。

時代の変化は思っている以上に早く我社にやってきます。

 

引き金となるクレーム、重大ミス、大事故を見逃さないために

 

変化と同じように突然やってくるのが、クレーム、重大ミス、大事故です。
これらによりうちの会社だけでなく、得意先、仕入先もつぶれることがあります。

これらによる大損害は誰が起すのでしょうか。
一番は経営者の経営判断ミスですが、二番目は社員ではなく、会社の役員・幹部、ベテラン社員です。

一般の社員はマニュアルがあったり、チェックリスト、方針書があり上司がチェックします。
ではチェックしている上司は会社の方針のとおり、報告、連絡、相談をしたり、チェックリスト、マニュアルに従って仕事をしているかというとやっていません。

大きな業務ミスはほとんどベテランや幹部です。

仕事に慣れているため自分の仕事のチェックをしなく、自己判断でやります。
仕事で失敗したらどれほどお客様や会社に損害を与えるかはあまり考えているようには思えません。

社長も油断してベテランには口うるさく言いません。
そこに大きな落とし穴があります。

社長はいくら仕事ができても、ベテランでも報・連・相のない役員、幹部には、他の人以上に口うるさく、自分だけの判断でしていることはないか、誰と相談した、自分への報・連・相はないか、と言い続けなければならないのではないでしょうか。

小さなクレーム、業務ミスを無視し続けたり、会社の方針を実行していない役員、幹部を放置しておくと、いまに突然会社が危なくなるような重大な損害が発生する事故が起きます。

事故やミスはお客様に多大な苦痛と損害を与えます。
社員はなかなかその痛みを感じてくれません。

社長は社員からどんなに口うるさい、細かすぎる、ケチだと陰口を言われても、会社の方針を社員が実施しているか細かくチェックしなければなりません。

古田圡 満