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kitanaiji 汚い字シリーズ

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創業者の思いと後継者の願い

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創業社長にとって会社は自分が生んで育てた子供

 

古田土会計を創業して今年で31年目です。

事業を継続するために後継者を選び、駅伝のたすきを次の人に渡すようにバトンタッチをしなければなりません。
創業経営者及び奥様は会社を大きくしようというより、事業を続けるために必死になって働き、土曜日も日曜日もなく、朝早くから夜遅くまで働きづめ、子供の世話もできなく奥様に叱られながらも感謝しながら会社経営に没頭して、会社も世間様に認められる規模になりました。

創業社長にとって会社は自分が生んで育てた子供です。
実の子供より可愛いかもしれません。

自分の命と同じくらい大事な会社を譲るのです。
どんなに寂しい思いをしているか後継者はわからないといけません。

 

後継者が徹底すべき先代への敬意と行動

 

後継者は会社又は社長を譲ってくれたのだから黙っていて口出しはしてくれるなと思っているかもしれません。
しかしこれは間違いです。
人生のすべてを賭けた会社を譲るのです。
譲られた者が、譲った者を無条件で長く立ててあげなければ引退の花道を飾れないばかりか、自分が無視されているようで寂しくてしようがないものです。

後継者は先代の気持ちを察し、報連相を徹底することです。
社長は会長に毎日一日あったことを報告し、アドバイスを求める。
何か新しいことに取り組むときには事前に相談する。
人事の問題が起きたら自分で決断できることでも会長に相談して感謝する。
とにかくかわいがられて信頼される。

後継者は自分に経営能力があると思っても信頼されなければ社長の座は他の人に取って替わられます。
譲るのは経営権であって、支配権ではないからです。
ほとんどのケースで社長の座は譲っても株式を譲ってはいません。

後継者が自分にとって信頼できないと思ったら株式による支配権を使って社長を解任することができます。
私はそのような事例をたくさん見てきました。
後継者は先代が自分のことをどう見ているか常に意識しなければなりません。
自分しか後継者がいないとたかをくくっていたらたとえ息子、娘、娘婿でも会社から追放されます。

後継者は先代を立てて大切にする。
現在この会社があるのは先代のおかげと社の内外で言い続ける。
退職金はできるだけ多く払う。
債務超過にならなければよい。
株価が低くなるので低額で譲り受けることができる。
繰越欠損が生じるので当分の間税金を払わなくてすむので内部保留はすぐできる。

 

先代がとるべき行動とは

 

先代は会社を譲ったらできるだけ会社に行かないように我慢する、忍耐が大事。
口出しもしないようにする。

特に創業者は一代で会社を大きくしたのではがゆくて見ていられないでしょうが口出しをしないように我慢する。
高額な退職金をもらって新しい事業を始めるのもよいと思います。

創業者は会社が存続する限り賛えられます。
本を出版したり銅像になって会社に飾られもします。

それに比べて2代目は、厳しい経済環境の中で存続してあたりまえ、縮小したり、倒産でもしようものなら、2代目のボンボンが会社を潰した批判されます。
2代目のほうがつらい立場にあります。

親より厳しい経済環境で必死になって経営している後継者のつらさを理解し、失敗しそうでも口を出さず失敗も経験させて育ててほしいと願っています。
先代のほうがはるかに多くの失敗をして今の自分があるのですから。

古田圡 満