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kitanaiji 汚い字シリーズ

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借りたお金はゆっくり返せ

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月々の返済額が少額で長期に渡る大学生の奨学金制度

 

大学生のうち、2人に1人は奨学金制度を利用しているそうです。
1人あたりの借入金は少ない人で300万円、多い人で800万円位あります。

家賃と生活費で月々15万円年間180万円、授業料が年間100万円かかります。
1人当たり年間280万円、子供2人を大学へ同時に行かせたら親が負担できるわけがなく、子供がアルバイトして月々7万~8万稼いでも生活できません。

奨学金を利用するのは当然です。
問題は大学を卒業して就職してから返済するのですが、全然返済していない人が利用者のうち3割いることです。

奨学金の返済は月々1万~3万円とそんなに多くはありませんが、就職できなかったり、アルバイトで生活している人は返済は不可能なのでしょう。
奨学金の返済は、月々の返済額が少額で長期にわたるのと、厳しい取り立てがないので、自己破産したり、借金苦で自殺することもありません。
少しづつゆっくり返せばよいと思います。

 

利益の中から少額でも返済し、会社と雇用を守る

 

今年の3月31日で中小企業金融円滑化法が終了します。

多くの中小企業でこの法律を活用して、リ・スケジュール(通称リスケ)をして利息のみを支払い元本返済はしないで会社を存続させてきました。
4月1日以降は元の約定通りの返済に戻さないと約定違反となり、不良債権先になるわけです。

しかし、現実にはそうはなりません。
会社は利益を出し、少額ずつでも返済できれば、新たな借金をしなくても会社は存続でき、雇用は守れます。

事実として、この法律ができる以前より私達はリスケをやっていました。
その後業績が回復して新たな借入れをしている会社はいっぱいあります。

リスケをしなければならない理由は月々の返済額が多すぎることです。
借入金の返済原資は長期的には税引後利益+減価償却費なのですが、全企業の75.2%が赤字なのです。
返済原資が稼げないのに銀行の借入金総額を年間返済額で割ると3年~5年です。
すなわち、10億円借金している会社は年間2億円~3億円返す約定になっています。

借入金の本質は、利益の前倒しです。
中小企業が社員とその家族のために生き残るには絶対に利益を出し、利益と、賃借対照表を改善してお金をつくることです。
B/Sの改善だけでも借金は返せますが、利益の出せない企業に銀行は融資しないし、会社は永くもちません。

これからは借金を全然返済しないのではなく、新たな借入金はしなくて、利益の中から少しずつ返済していき、利益の額を増やして借入返済額も増やしていくべきです。

 

中小企業が借金過多から脱するために

 

私は日本の中小企業は借金過多であると思っています。
実力以上の投資と借金をしています。
膨張しているのに成長していると勘違いしている経営者が多くいます。

銀行さんと取引を継続するためには絶対に利益を出さなければなりません。
時間軸と社長のリーダーシップでやるべきことは、まず固定費を大幅削減、赤字会社の社長の給与は社会保険に加入できるすれすれまで減らし、生活できなければ会社より借りる。
ですから社長は普段より質素な生活をしてお金を貯めておく。
固定費を大幅に減らせれば会社の損益分岐点売上高が下がり、利益は出せる。

この順序は古田土会計の未来会計図の利益感度分析にあります。所員に聞いてください。
赤字会社は、販売努力が足りないのではないでしょうか。

社長が現場に出て会社一番の営業マンになって実績を出しているでしょうか。
小売業なら店の前に立って大声でお客様にうちの商品のすばらしさをアピールしているでしょうか。
それを全社員でやっているでしょうか。

また私はいつも感じているのですが、お金を払うとき心地よくないのです。
買っていただいたお客様に最高の笑顔で「お買い上げありがとうございます。感謝します。」といわれたことは一度もありません。

打つ手は無限と思い、全社員で行動して利益を出し、生き残りましょう。
社員と家族のために。

古田圡 満

 

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