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kitanaiji 汚い字シリーズ

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理想的な事業承継とは

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資本の蓄積は自己資本比率と預金・借入金のバランス

 

2月号でも
(1)資本の蓄積、(2)人材の蓄積、(3)暖簾(のれん)の蓄積
のことを少し書きましたが、今月はこれを深くつっこんで書きます。

資本の蓄積は自己資本比率と預金・借入金のバランスです。
すなわち自己資本比率を高める経営をする。
できたら50%が理想。

自己資本比率を高めるコツは総資産を少なくすること。

例えば会社で土地建物を所有しないこと。
今所有している不動産があれば不動産管理会社を設立してそこに売却すること。
借入期間は20年位の長期ですることです。

次に過度に節税しないで納税をして自己資本額を増やすことです。

預金・借入金のバランスは、預金を多額に持ち、借入金をゼロに近づけることです。
預金を多額に持っていれば大不況・大震災が来ても持ちこたえられます。
その間にライバルが倒産すれば市場が縮小してもシェアがアップするので以前より成長できます。
借入金がないか少なく、お金があればキャッシュフローに余裕があるので、思い切った投資ができます。
投資に失敗しても会社がつぶれることもありせん。

 

何のために事業承継するのかを考える

 

次に人材の蓄積ですが、中小企業で人材とは社員のことではなく、社長のことです。

昔より、「一頭の羊に率いられた100頭のライオンより、一頭のライオンに率いられた100頭の羊の方が戦に勝つ」と言われています。
中小企業は99%社長で決まると一倉定先生も言われています。

今回は事業承継における人材の蓄積について書きます。
承継には2つあります。株式の承継と社長の承継です。

まず何のために事業承継するのかと考えます。
私は社員と家族を守るためと定義しています。

家族に後継者、例えば息子さん、娘さん、娘婿さんで後継者として社員が認めるような人材がいればその人がふさわしいと思います。
優秀である必要はありません。認めてくれることが大事です。
周りの人間がフォローできます。

ふさわしくない人とは、資質に劣る人です。
仕事で社員にうしろ姿を見せられない。会社より自分優先等いっぱいあります。

日本の社長の平均年齢は約60歳といわれています。
私は60歳になったら、次の後継者を65歳までに決めるべきだと思っています。

家族に後継にふさわしい人材がいないか、はっきりしない場合は、社員の中から後継者を選ぶべきです。
多くの社長はそんな人材いないと言うかもしれません。
しかし、そんな人材に出会えなかったのは、社長のせいと考えるのはいかがでしょうか。

NO.2も後継者も育てるものではなく、出会うものだと思っています。
価値観を共有するNO.2、NO.3がいればその人が社長になれます。

社員にとっての幸せは、理念・ビジョンを共有する社長のもとで長く働けることではないでしょうか。

 

理想的な事業承継でつぶれない会社をつくる

 

(株)エイコー様は2月1日より3代目社長に西谷さんがなりました。
初代辻谷さん、2代目平岡さん、2代目、3代目は親族でなく、創業者辻谷さんは役職を離れるときまでに自分の株を親族以外の役員と従業員持株会に70%近く売却しました。
ですから2代目から3代目への社長交代もスムーズでした。
西谷社長は46歳と若い後継者です。
お客様、仕入先、銀行も大歓迎です。会社の信用も上がりました。

私は辻谷さんの潔よさを尊敬しています。中小企業のモデルだと思っています。
私も辻谷さんのマネをしてこのような事業承継をしていきます。

このようにすれば人材と株式で100年続く会社をつくれるのではないでしょうか。

(3)ののれんの蓄積は紙面の都合上今回は書けません。
3つの蓄積により、つぶれない会社をつくることが目的です。

追、3月23日(金)PM10:00テレビ東京「たけしのニッポンのみかた」に古田土ではなく古田土会計が5分~10分ほど出る予定です。

古田圡 満