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kitanaiji 汚い字シリーズ

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「こなす仕事」ではなく「取組む仕事」

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ベテランになればなるほど「こなす仕事」になっていく

 

日本テレビの24時間テレビのマラソンで63kmを走った徳光和夫さんが
「ベテランとなったいま『こなす仕事』が多い中で『自分の責任で取り組む仕事』を与えてもらった。なんとしてもやり遂げたかった」
と言っておられました。

徳光さんは70才で過去に大きな病気をしています。
徳光さんは70才なので70kmは走りたかったそうです。

私達の仕事がいつのまにか「取り組む仕事」ではなく、「こなす仕事」になっていないでしょうか。

ベテランになればなるほど「こなす仕事」になっていきます。
仕事に慣れてくると、「こなす仕事」になってきます。

会社で一番危険なことは社長・役員、幹部が「こなす仕事」しかしなくなることです。
自分の定年を数えるような役員、幹部のいる会社に未来はないのではないでしょうか。
即刻辞任すべきです。

ではどうしたら「こなす仕事」ではなく「取り組む仕事」に役員、幹部、社員が意欲的になれるのか。
それは経営計画書を作ることであると私は確信しています。

 

経営者が取り組むべき仕事は利益を出し、蓄積すること

 

経営計画書は私達に毎年、これでもか、これでもかと取り組むべき課題を与えてくれます。
一つ二つ問題を解決しても次の挑戦すべき大きな目標を与えてくれます。
人生に生きがい、やりがい、使命感、感動、感謝を与え続けてくれます。
経営計画書はまさに魔法の書です。

それでは経営者が取り組むべき仕事で一番大事なものは何かというと利益を出し、蓄積することであると私は思っています。

日本の企業のうち70%以上は赤字ですが、そんなことに関係なく、利益を出し、蓄積しなければなりません。
毎年利益を出し続けるということではなく、3年のスパンで、過去最高の利益を出すことが理想です。

利益とは、社員と家族を守るためのコストであり、事業存続費です。
利益は会社の健康のバロメーターであり、社長の健康のバロメーターでもあります。
赤字のときは病気がちだった社長が利益が出たら病気が治ったということはよくあることです。

利益の目安は損益分岐点比率を80%以下にすることです。
すなわち、固定費を粗利益額の80%以内にするか、固定費の125%粗利益額を稼ぐことです。
古田土会計では、2年連続して損益分岐点比率が79%です。

 

経営計画書で社員へ取り組むべき仕事を明示する

 

よく言われる言葉に売上は1年、利益は3年、人は10年というのがあります。

売上を上げるのは努力すれば1年でできる。
しかし、利益の出る体質にするのに3年はかかるということです。

企業の70%以上の会社が赤字といわれる中で、黒字にするのには3年位かかるとすれば資金が不足します。
中小企業金融円滑化法により返済額を少なくし、3年位の間に利益の出る会社に体質改善する。
得意先、仕入先の見直し、人件費、経費の削減。

一番削減すべきは役員報酬です。
隠しているつもりでも社員は社長の給与とか生活をよく知っています。
まず自分の身を削ることからやらないと社員は協力してくれません。

社員の取り組むべき仕事は、経営計画書に書いてあることを実施することです。

毎年課題が与えられて、やり遂げたときの充実感、満足感は何物にもかえがたい感動があります。
私は経営計画書のない会社は、取り組むべき仕事が明確に示されていないので、社員が自然とこなす仕事になり、元気のない会社になっていくのではないかと心配しています。

古田圡 満