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経営理念を浸透させる

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経営理念が浸透している企業はほとんどない

 

今年の経営計画発表会で基調講演をお願いしている法政大学の坂本教授の2010年の研究テーマは経営理念の調査だったそうです。
調査の結果は経営理念があるは86%と多かったのですが、経営理念が浸透している企業はほとんどないというのが結論でした。

有名な話として、㈱パナソニックが松下電器といわれていたころ副社長(?)の高橋荒太郎さんが労働組合から頼まれて講演したそうです。
その時の講演内容も「松下電器の経営理念について」だったそうです。

労働組合の委員長が高橋さんに言ったそうです。
「その話は耳にタコができるくらい聞いた。たまには違う話をしてくれ」と。
そうしたら高橋さんが「俺だって同じ話を何度もしたくない頼むから経営理念を実践してくれ」と言ったそうです。

経営理念を全社員に浸透させるのがいかに大変なことかよくわかるエピソードです。

 

理念方針が徹底されている宝紙業様の事例

 

経営理念を浸透させる方法の中で私が一番効果的と思っているのが、経営計画書を作ることです。

ここで言う経営計画書とは経営方針書のことです。
数字のみの経営計画書のことではありません。

経営理念の浸透は社長が自らの手で行なうべきものですから、社員を社外の研修に出して身につくものではないと思っています。
社長が経営計画書という道具を使って浸透させるのが一番の早道ではないでしょうか。

昨年の12月18日に宝紙業様の経営計画発表会に出席しました。
その時に三菱東京UFJ銀行の方が
「このようなすばらしい経営計画発表会は初めてです。また経営計画書をほとんどの中小企業は作っていません」
と言っておられました。

経営理念はあっても多くの会社が「絵にかいた餅」になっています。
経営計画書を作っていません。
また、経営計画書を作っても運用されていません。
ですから経営理念を社内に浸透させるのがいかに大変なことかわかります。

宝紙業様では、社長の考え方針に沿って幹部の方々が発表されていました。
ここまで理念方針が徹底されているのかと感心したのは私ばかりでなく来賓として招かれた20数名の経営者も同じであると思います。

 

経営理念を浸透させるためにやるべきこと

 

経営理念を浸透させるためにやるべきことは、
経営計画書をつくり、発表会を行ない、経営理念、経営方針を文書化する。
理念、方針に従った商品、サービスを提供する。

会社はこういう理念、目的のために存在すると社員に言いながら、会社で不動産や株式の投資をしたら社員には理念の浸透はしずらいと思います。
言っていることとやっていることをできるだけ一致させる。

社長はうちの経営理念はこうだとことあるごとに言い続ける。
1日何回、何十回と言う。

経営理念(ビジョン)は社員にとってわかりやすいものとする。抽象的では伝わらない。
また社員が社外の人に伝えやすくするため、文章は短く、できたら1行で表現する。(経営ビジョン)毎日唱和して、全社員の潜在意識に固定させる。

行動して身につけさせなければならないので、挨拶、掃除、礼儀、言葉遣い、朝礼で訓練する。
訓練することによって、考えと行動が一致するようになる。

最後に経営理念が社員に夢や希望を与え、社会に貢献するという高い志が必要であると思います。
経営理念を浸透させるのは、生まれも育ちも考え方も異なる多くの社員が心を一つにしてこの会社で働けてよかったと心の底から思える会社にするためです。

利益をあげるための手段ではありません。
今年もよろしくお願いします。

 

古田圡 満

読売新聞 2011年1月6日(木)朝刊 古田土会計取材記事 掲載 「未来図『イクメンへ 働き方「減速」』

 
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