経営は臆病なくらいが丁度いい
資金繰りに困っている会社への特別措置
多くの会社で売上が急激に減少し、資金繰りに困る会社が増えてきました。
国も緊急融資で保証協会が100%保証で無担保でも8,000万円迄貸してくれるので、今資金に困っていない会社でも借入れを勧めています。
お金に困っている会社は返済を一年間据え置きして、9年間で返済するようにお願いしています。
金融庁はパンフレットまで作り、金融機関に対し、たとえ会社が条件変更(リスケジュール)していても、不良債権にはならない取扱いをしていることをピーアールしています。
会社がリスケしていても保証協会の保証を受けられるということです。
「もし金融機関が協力的でないなら、直接保証協会へ行って下さい」と中小企業金融課(048-600-0425)の課長さんが講演会で言っていました。
資料を添付しました。
貸さない思いやり
私が多くの中小企業の決算書を見て思うのは貸借対照表がバランスしていないということです。
数字のバランスではなく、資金の運用と調達のバランスです。
「なんでこんなお金の使い方をするのだろう」ということがたびたびです。
特に固定資産と借入金のバランスが問題です。
土地・建物、保証金等の固定資産と借入金がほぼ同額なのです。借入金のほうが多いケースもあります。
固定資産の部に計上されているものは減価償却費になって経費化されるものはそれほど多くはありません。
借入金の返済原資は基本的に利益です。
利益の蓄積が内部留保され、純資産額となります。
内部留保がないということは投資しても今迄儲からなかったということです。
こういう会社が投資すると過去に投資した分の借金の返済までしなくてはならないのでますます資金繰りが苦しくなります。
内部留保のない会社は投資してはいけません。
今の事業を黒字にして今の借入金を現事業で返済できるように財務体質を改善するのが先です。
私は貸すプロのはずの金融機関が何故内部留保のない会社に投資のために貸すのかわかりません。
古田土会計の資金別B/Sの損益資金の少ない会社は借りても返済できないのがわかります。
貸さない思いやりもあるのではないでしょうか。
本当の思いやりは返済可能額まで返済額を減少してくれることです。
多くの中小企業は会社を存続させるために黒字経営しなければなりません。
中小企業がとるべき黒字経営のためのコツ
コツは2つあります。
コツコツやることです。
松下幸之助氏によれば、「間口を絞って奥行きを深めていくと、一品を持って世界を雄飛する。中小企業が1品に徹していくなら決して競争に負けない大企業はこれに専心できるわけがない。負けない」と言っています。
中小企業は本業のみに徹しましょう。
急激な拡大は資本力のあるところの戦略です。
我々はコツコツと一店・一店増やし、急拡大はやめましょう。
弱者の戦略で戦いましょう。
古田土会計のグループは無借金で自己資本は6.5億、自己資本比率80%超、社長室なし、金目のものは会社には何もありません。
商品は月次決算書と経営計画、不動産・株の投資はしたことがありません。
本業に徹しています。
月次決算と経営計画では日本一の会計事務所を目指しています。
教える会計事務所ではなく、見せる会計事務所として日本の中小企業を元気にしていきます。
古田圡 満