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kitanaiji 汚い字シリーズ

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存続させたい価値のある企業

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巷にあふれる、楽をして金持ちになる類の本

 

今日10月1日倫理法人会の会長会が京王プラザホテルであり、上記のタイトルで30分程話をさせていただきました。
その内容について今月は書きます。

本屋で立ち読みが趣味の私は「ベンツは何故4ドアなのか」という本を手に取りました。
読む前から内容は十分に想像出来ました。

予想したとおり2ドアでは会社の経費に落とせないから、4ドアにしたほうが税務署が認めてくれるという内容です。
コンサルタント仲間の会話という形で書かれています。

私はこの本を読んでいて、ベンツという高級車を税理士等のコンサルタントが乗っていてそれをいかに経費にするか議論する姿が納得出来ませんでした。

中小企業の経営者は大変な思いをして経営しています。

個人で乗るのは自由ですが、会社の経費で私的なものを公然と経費にするテクニック。脱税の本。借金をふみ倒す本。
楽をして金持ちになる本、こういう類の本が多すぎます。

 

「儲かる事業構造づくり」が経営者の仕事

 

会社経営の目的は、経営者が金持ちになることではありません。
会社の価値は永続すること、つぶれない会社にすることです。

利益や成長は手段です。
会社が少しづつでも成長し、永続させることができれば、会社で働いてくれている社員が将来に夢や希望を持てるし、社員が幸福になれます。

会社を永続させるためには、利益が必要です。
利益とは、社員を守るためのコストであり、企業存続のためのコストであります。
経営者は自分の利益よりも社員を守るためのコストにお金をかけるべきです。

利益は経営者と社員が忙しく働くことにより生まれるものではなく、「儲かる仕組み」をつくることにより生まれます。
すなわち、「儲かる事業構造づくり」が経営者の仕事です。
商品・サービス、顧客層、ライバル、収支、参入タイミング等を決め、実行するのが経営者です。

 

人様のために何かできるかを考え実行する会社に

 

もう1つ大切なことは社長の姿勢です。

佐賀大学の上原教授の教えに、
商品の価値=理念×製品の価値×サービスの価値×情報の価値
という公式があります。

このうち「情報の価値で一番大事なのは、中小企業では社長の評判です」と言っています。

社長の評判のよい会社は商品の価値があがり、成長します。
この社長の姿勢として何を大切にするか、私は社員教育が大事だと思います。

売上をあげるための教育ではなく、立派な人間を育てるための教育です。
躾教育です。

たとえ会社は小さくても、会社内は6S(整理、整頓、清掃、清潔、躾、作法)がいきとどいており、会社の回りをできるだけ広い範囲を掃除し、挨拶をする。
電車では、お年寄りや困っている人に席を譲り、マナーをしっかり守る。
当然社内ではお化粧したりしない。
恥を知る。
マナー違反の人がいたら見て見ぬふりをせず勇気を持って注意する。
会社もできる範囲でよいから、ボランティア活動をする。
自分のことより、人様のために何かできるかを考え実行する。

そんな心の暖かい会社になりたい。
そんなことをお客様の経営計画発表会に出席して感じました。

こんな会社がもっと増えると日本はよくなる、こんな会社こそずうっと永続してほしい。

 

古田圡 満