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kitanaiji 汚い字シリーズ

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社長。損益計算書より貸借対照表を見て下さい。

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利益の達成は全社員の協力が必要

 

毎月多くの経営者の方々と数字の話をしていて、損益計算書は読めるのですが、貸借対照表が理解されていないことに気づきました。
私共のお客様である鈴木自工㈱の鈴木社長は、P/LをPL学園、B/Sをブリヂストンタイヤのことだと思っていたと冗談を言っていますが・・・。

会社は、経営計画で利益計画と販売計画を作成し、毎月計画と実績をチェックし、その誤差が意味するものを読み取って、誤りのない方向を見つけ出しています。
しかし、なかなか目標は「その通りにいかない」のが現実です。
だからこそ、目標は必要なのですが、利益の達成は全社員の協力が必要です。
全社員に協力してもらうからこそ、経営計画や目標が大事になります。

 

貸借対照表は、社長の決定で変えられる

 

しかし、貸借対照表はどうでしょうか。

実は社長1人で多くの勘定科目の残高は変えられるのです。

今現在のB/Sの残高は社長が自分で決めた結果なのです。
B/Sで現預金が少ないのも、受取手形、売掛金、棚卸資産が月商に対して多いのも、土地、建物、ゴルフ会員権、有価証券が多いのも社長が自分で決めたのです。

反対に負債の科目である支払手形、買掛金、短期借入金、長期借入金の返済条件も全て社長が決めた結果として、B/Sの残高になっています。
経営コンサルタントの「一倉定」先生は、「資産運用とは、B/Sの科目の残高を変えることなり」と言っておられます。

 

B/Sを中心に見て、未来のあるべき姿をつくる

 

経営者にとって大事なのは、P/LよりB/Sで未来のあるべきB/Sをつくりあげることです。
そのためには、毎日の月次決算をしっかりやって、月次決算の中で、B/Sを中心に見て、自社のB/Sの残高を意識的に変化させることです。

例えば、自社ビル、自社工場を購入するか、賃借するかは、経営者の意思次第でどうにでも思ったとおりになります。
また購入するにしても、自己資金か、全額借入か、又は一部借入か、はたまた、社長が自分のお金から出すかも自分で決められます。

この決定の結果として、今のB/Sがあります。

B/Sのよくわかっている経営者は、資金繰りから解放されます。
安心して本業に専念し、高い収益性も確保しています。

特に支払手形は要注意です。
手形を切っていると手形を落とすことで頭がいっぱいになり、営業とか開発が出来なくなってしまいます。

松下幸之助さんは、
「手形はやめなさい。
苦しいときほどやめなさい。手形を切ると、企業は水ぶくれになる。
松下電器が現金で回収するのは代理店の小売屋さんが、水ぶくれしないように」

と言っていたそうです。

会社をよくするためには、財務体質を強化しなければなりません。
その答えはP/Lではなく、B/Sにあります。

社長、B/Sの残高を変えましょう。
会社と社員が夢を語れる、未来に希望のもてるB/Sに5年後、10年後にしましょう。

今月の添付資料は、当事務所の経営計画発表のときに配布しました、国歌と国旗の由来です。
立派な日本人になるためには、とても大事な知識であると私は信じています。

 

古田圡 満