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kitanaiji 汚い字シリーズ

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会計から経営を見る

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会計事務所からの分析が、経営に活かされていない現状

 

私達は、会計事務所として、お客様の決算書を作成させていただいています。
この決算書をお客様がどのように活用いただいているのかというと、税務署へ提出するため、銀行からお金を借りるためというのが大部分の経営者の返事ではないかと思います。

世の中に言われるところの分析をしてもほとんど経営には生かされていないのではないかと思っています。
いわゆる会計があまり経営に役立っていないと思うのです。

例えば今期1,000万円の利益が出た。
しかし、在庫が1,000万円増えた。

会計から見ると、1,000万円の利益が出て、約500万円の税金を払う。儲かったことになります。

経営から見ると1,000万円の利益が出ても在庫が1,000万円増えているとお金が増えないので全然儲かっていないことになります。
そして税金500万円払うと500万円の赤字ということになります。

 

将来にわたり成長すると思われる会社の共通点

 

私共は、8月末現在で754件のお客様に77名の社員で仕事をさせていただいています。
会計事務所の目で経営というものを見るといろいろなことに気づきます。
成長している会社で将来も存続できるだろうと思われる会社は以下の共通点があります。
ただし、例外もある。

1. 経営者、社員の労働時間が長い。
特に、経営者は病気もしない。休みも少ない。食べものの好き嫌いも少ない。浮気もしない。

2. 数字に強くなろうとしている。
わからないところはすぐ相談してくれる。
私達のアドバイスはたいしたことはありませんが、他人の意見を聞くという慎重さ、用心深さがある。

3. 貸借対照表(バランスシート)が美しい。
美しいバランスシートとは、勘定科目に仮払金、立替金、貸付金がない。
ゴルフ会員権、投資有価証券がないか、あっても少額であること。

4. 経営計画書を作って、会社の経営理念や経営方針が明確で、数字が社員に公開されていて、公私混同がない。

5. 社員の挨拶、礼儀がしっかりしており、社内の整理、整頓、清掃がしっかりしている。
特に挨拶は重要です。
私達が訪問したときに社員の方が挨拶してくれないとこの会社は社長と社員の間がうまく行っていないのではないかと思ったりします。
またトイレが汚いと後始末が出来ていないので管理が甘いから、不渡り、回収もれ、高い仕入れ、ムダな経費を使っているのだろうとか思います。

6. これが一番重要なこととして、経営者が常に倒産するという危機感を持っている。
明日にでも自分の会社はつぶれると本気で思っている。
倒産する夢をしょちゅう見ている。
この意識があるから、自分に謙虚に努力し、傲慢にならず社員に嫌われても叱り、上記の5つのことが出来るのではないかと思います。

成功を持続することが経営では一番大事です。

 

古田圡 満