倒産すると健康になる
師走に増える倒産、貸ししぶり、貸しはがしの話
毎年12月になると、倒産の話、貸ししぶり、貸しはがしの話が雑誌の紙面をにぎわしています。
12月号の週刊東洋経済、日経ベンチャーには、私共の友人でボランティア仲間の宮本孝さんが財務コンサルタントとして登場し、中小企業のためにいろいろなアドバイスをしてくれています。
一部コピーして添付しますので読んで下さい。
新聞とか、雑誌では、中小企業経営者やサラリーマンの自殺に関する特集が組まれたり、自殺者の子供達が本を出版して尊い命を大切にするように、残された家族のことを想いやってほしいと訴えています。
赤字で苦しむ中小企業と銀行との報酬格差
会社を倒産させたりすることがそんなに罪なことなのでしょうか。
国税庁から発表された情報によると、全企業の69.9%が赤字で30.1%が黒字です。
東京では75%が赤字です。
銀行対策、入札等の官公庁の届出のことを加味すると5社に4社が赤字ではないかと思っています。
毎年々赤字で会社が存続しているのが不思議なくらいです。
そこでは、中小企業の社長や奥さんが自分達の給料を20万円とか30万円にしてどうにか事業を存続しているのが実態なのです。
銀行はバブルのときに無理矢理、土地、建物、ゴルフ会員権、リゾート会員権、変額保険を勧めて来ました。
今は不動産の価格が下がり、その分の借金を返済するために他の不動産を売却しなくてはならないのです。
本業のほうの売上も低下しているために、人件費等の支払い、借金の返済で中小企業は苦しんでいます。
社員に対しても賞与を払えなかったり、少額しか払えない中小企業が多いのです。
それに対して、東洋経済の12月7日号を読むと、貸ししぶり、貸しはがしをしている都市銀行の平均年収2001年度版によると、みずほ、東京三菱は1人当り1,200万円、UFJ、りそな、三井トラストは1,050万円と高額、平均年齢は40歳です。
この人達が中小企業の経営者の報酬を知っていて、貸す、貸さないの話をするのです。
人間と話をしているのではないという気がするのも当然です。
ですから我々はもっと勇気を持って銀行交渉しながら、会社を守るべきです。
リ・スケジュール(条件変更)もすべきです。
我々もお手伝いします。
我々に手に負えない場合は、宮本さんにも手伝ってもらいます。
一緒に再建しましょう。
家族がいて生きていること、心が平穏であることの素晴らしさ
私共のお客様で今年1月に手形事故で倒産した建設会社があります。
ここ2年位毎月一度打ち合わせをしていて再建のめどもやっと立った矢先です。
リース会社の不手際といえとてもくやしい思いもしました。
しかしです。
その後数カ月して社長と奥様の2人に、よく勉強会とか異業種交流会でお会いするのです。
顔色がいい、夫婦仲がよい、あのきつい赤い顔がすっきりした、おだやかな顔になっているのです。
そういえば去年の2月に倒産した社長も現役のときは、目がうつろでどこを見ているのかわからなかったのが、今は夫婦2人で野菜コンサルタントになって健康のアドバイスをしています。
本当によかったと思っています。
家族がいて生きていること、心が平穏であること、すばらしいことです。
あんまり頑張らないほうがみんなが幸せになることもあります。
希望は心の太陽ですね。
古田圡 満