7月分コメント
給与は誰からもらうものか
公務員は6月30日に賞与が支給されていましたが、我々中小企業は6月、7月、8月とまちまちです。
中小企業の約7割が赤字といわれる中で城南信用金庫の平成12年12月の調査では56.5%の会社が賞与を支給しているそうです。
43.5%の中小企業が賞与ゼロですが、たとえ赤字でも賞与を支払っているのが現実です。
中小企業は資金繰りが苦しくなるばかりです。
今回は給与と賞与について私見を書かせてもらいます。
社員に質問しました。給与は誰からもらうものですか。
それはお客様です。
社員は納得しているようですが、私は納得してできませんでした。
賞与の差はなにから生じているのか
給料はお客様から頂だくものです。
お客様のために無理をし、期待に応えるために頑張るのは、お客様が支払って下さるお金のおかげです。
この給料は、大企業でも中小企業でも公務員でも、それ程大きな差はありません。
どこの会社の社員も一生懸命頑張ってくれています。ありがたいことです。
しかし賞与はゼロの会社から、一人当たり平均(36才~38才で勤続年数12~13年)70万円位の会社まであります。
この差はなんなのでしょうか。
くやしいけれど我々中小企業は賞与が大企業や公務員に比べて少ないのが現実です。
公務員は別にして、これは利益の差です。
儲かっている会社は、1人当たり50万円位(全体の3%~4%の企業)平均で20万円~30万円位です。
利益がほぼ賞与の額を決定します。
ならば利益の差は、何の差なのでしょうか。
これは社員の差ではなく、経営者の差と考えたほうがわかりやすいと思います。
故一倉定先生も言っているように「よい経営者と悪い経営者ではなく、儲かっている会社の社長と赤字経営の社長がいるだけだ」と。
賞与は、経営者が出している
このような厳しい経営環境の中で努力されていて、自分の給料もとれない中小企業の経営者にとって、経営者の差というのは、きつい言葉かもしれません。
しかし、原因を外部のせいにしても会社はよくなりません。
原因を自分の中に見い出し、反省し、将来社員が驚くような賞与の出せる会社になってほしいと思います。
6月のコメントで戦略と戦術について書かせていただきました。
利益の出している会社は戦略が正しいのです。
頭をよく使い、行動が早く、よく勉強もしています。
賞与について世間並の額を出している社長さん、声を大にして言って下さい。
賞与は、経営者が出している。
私のおかげである。感謝して下さいと。
賞与を残念ながら出せなかったり、少ないと思っている社長さん、過去のことは忘れましょう。
未来は強い信念があればいくらでも利益は出せます。
明日に希望を持って働いて下さい。
トップが元気で明るければ社員は安心して働いてくれます。
打つ手は無限です。そう信じましょう。
古田圡 満