【第42期】経営計画発表会の開催と2024年のスタート
2024年1月11日(木)に【第42期】「経営計画発表会」を開催いたしました。昨今までは社会情勢を踏まえ、オンラインの開催でしたが、今年から情勢が緩和され3年ぶりに対面で開催することができました。有楽町朝日ホール、WEBを合わせて1000名以上の方々にご来場、ご視聴いただくなど、好評を博しました。
ご視聴いただいた皆様へのお礼も込めて、発表会を振り返ります。
基調講演 郡司成江様「社長も社員もしあわせな会社をつくる魔法の書(経営方針書)」
第1部は、ビューティアトリエグループ総美有限会社代表取締役の郡司成江氏に基調講演を行っていただきました。
テーマは「社長も社員もしあわせな会社を作る魔法の書(経営方針書)」で
1. なぜ人を大切にする経営を始めたのか
2. 経営方針書とは何か
3. これからの時代だからこそ必要なコト
4. 経営方針書を活用し、「人財と未来」を創る方法
という構成になっています。
以下、講演内容を抜粋してお伝えします。
まず、「1. なぜ人を大切にする経営を始めたのか」についてです。
人を大切にするとは、「経営方針書を活用し始めるきっかけ」であり、
① 現場から経営への移行
② 事業承継の準備をする
という2つのターニングポイントがありました。
リーダーとして自らの夢を実現することが出来ても、なかなかスタッフは育たず、仲間のことを理解できなかったこと、美容室が変化をはじめ、大型店も個人店の得意性がない時代へと変わっていく中で改めて、
「アトリエの独自性は何か」
「先代が大切にしていたものは何か」
「アトリエの一番商品は何か」
を考えたときに、その答えは「人」「スタッフ」であり、今後も守り続けなければならないのだと郡司様はおっしゃっています。
では独自性である「人」が確立したうえで、その人を磨くためには「人材育成」が必要になります。さらに、人材育成にあたって、どんな人が一番の商品でありゴールであるのかを設定するための理念経営の必要性、さらに経営方針を活きたものにするための経営方針書(魔法の書)が必要であるとおっしゃっています。
独自性の確立→「人」→磨く→人材育成
→ゴール設定の必要→理念経営
→経営方針書=魔法の書
また実際に人材育成に取り組むにあたって、
① 人材育成=知識×体験×行動×習慣化
② 何に向かうか ルールブックや経営方針書=共通言語を作る
③ 誰と日々どのように習慣付けるか どんな仲間とルールbookや経営方針書の活用
が大切になるとおっしゃっています。
次に「2. 経営方針書とは何か」についてです。
経営方針書とは、何かという問いに対して郡司様は
・企業が計画的に経営を推進し、目標とする成果を収めるためのもの
・社長の志、未来を明確にできるもの
・迷ったら戻れる教科書
・社長を助けてくれる魔法の書
とおっしゃっております。
しかし、皆の方向が同じでも、言葉が違うと聞いている人は迷ってしまいます。
そこで、
「最高の仲間を創り、最高の仕事をするための羅針盤として、「共通言語」を作る」
ことが必要であるとおっしゃっています。
そして、最高の仲間・最高の志事を作るためには、「会社の未来地図」が必要であり、
・会社の未来、自分の未来を明確にする
・行動の習慣・思考の習慣をつける
ことが方針書の役割であるとおっしゃっています。
ここでいう習慣とは、
・行動の習慣
・思考の習慣
であり、どんな習慣を身につけるかでチームは変わります。
またアリストテレスの言葉で
「わたしたちは、わたしたちが繰り返し行っている事の結果である。よって、あらゆる偉業は、行為ではなく習慣によって成し遂げられたものである」ともあり、
「未来を創るのは、今日からの習慣。習慣の積み重ねで未来は変わる。」
とおっしゃっています。
さらに、イリノイ大学名誉教授のエド・ディーナー博士によると、
主観的幸福が高い人は、そうでない人に比べて、
創造性は3倍
生産性は31%
売上げは37%
高いことが分かっており、ここから
「何に意識を向けるかで人生は劇的に変わります。よかったことに意識を向けてみましょう」ということを郡司様方はやっているとのことです。
しかし、
人間という生き物は、すぐに忘れ、飽き、諦めてしまいます。
だからこそ、仲間と行動することが何よりも大切です。一人の可能性はわずかでも、仲間の可能性は無限大です。リーダーは「仲間の可能性を信じること」が大切であるとおっしゃっています。
仲間を理解するということでも、共通言語、方針書を皆様がまとめることが自分の頭の中をもまとめることにつながります。
次に、「3. これからの時代だからこそ必要なコト」についてです。
2011年の東日本大震災をターニングポイントに、日本人が本来持っていた優しさ、利他の心を思い起こさせてくれました。やり方や方法論ではなく、あり方・本質に眼が・心が向きだしました。
今の時代は、物→事→瞬→縁消費へと移り変わり、「人が感動を作り価値を作る時代」へと変化しています。だからこそ、「人」を育てることこそがこれからの時代に会社が大切にするべきことであるとおっしゃっています。
時代が変化し、人々の価値観も変化して「あり方」という基本をしっかりして、その上に人のためになる、人から必要とされるビジネスが必要な時代になってきました。その中で、何のために行うかという「あり方」という土台をしっかり作り、その上にやり方、仕組みを作ることでお客様が喜ぶ、成果を生むことが出来ます。
これこそが、まさに時代が「人を大切にする経営」であり、
お客様に必要とされ、お客様の役に立ち、お客様から感謝されれば、社員には大変な働き甲斐が生まれます。そして仕事を通して幸せになれます。そうした働き甲斐の結果、会社の好業績が実現するのが、人を大切にする経営です。
お客様満足CS=従業員満足度ES
・会社の資産は従業員です。
・お客様に直接対応するのは、従業員・スタッフ→お客様を満足させる
・従業員のことを考えるのは、社長・リーダー
・現場と社長をつなぐのは、中間管理職
・お客様のことを考えるのは、現場
満足の連鎖=愛情の連鎖であり、
会社→従業員・Z世代→お客様
という連鎖がないとお客様に愛情は伝わりません。会社が従業員のことを常に考え愛情を注ぐことが大切になるのです。
4. 経営方針書を活用し、「人財と未来」を創る方法
郡司様は、実際に経営方針書を使う際のポイントとして、
① 毎朝の朝礼でインプット&アウトプット
② テーマを明確にする、覚えやすく見える化
③ 理解を深める勉強会・実行行動できる場作り
④ リーダーの言行一致
の4つが重要になるとおっしゃっています。
経営方針書を活用し、人を大切にする経営を行った結果、
・スタッフが生き生きと輝きだした
・気づきのある思いやりのあるスタッフになった
・スタッフの仲が良くなった
・退職者が激減した
・求職者が増えた。同じ考え方の方が入社。
というメリットがありました。
経営計画書は使い始めてすぐに数字が伸び、結果が出るわけではありません。数字が急激に上がると急激に下がってしまうので、右肩上がりでコツコツと成長するのがよいのです。
循環して使えば使うほど、経営計画が魔法の書になり、良い会社へ近づくことができます。
「仲間とともに歩むこと、あなたの決断が、熱意が人を動かし、未来を変える。」
勇気を出して一歩を踏み出し行動することが大切であるとおっしゃっています。
古田土会計グループ 第42期経営計画発表会
第2部は、株式会社古田土経営 代表取締役社長・鈴木知郎による代42期(2024年)経営計画発表会を行いました。発表会では、「未来像」をメインテーマとして、下記テーマについてお話させていただきました。
・前期の振り返り
・経営計画発表にあたって
・古田土会計グループの今年度の目標
・会計事務所業界の現状&今後の市場動向・古田土会計グループの今後の展開
・新規事業・サービス
・社員の未来像
前期の振り返り
第41期である2023年は、売上高は経営計画を上回り、計画を達成した一方で、合併経常利益は計画をわずかに下回る結果となりました。
経営計画発表にあたって
私達、古田土会計グループは、社員とその家族の幸せのため、そして中小企業に集う、社員とその家族の幸せのために、人が集まって組織を作り、活動しています。
現在、中小企業のおかれている立場は厳しいものとなっています。様々なコスト上昇に加えて人手不足が問題となり、優れた商品・サービスを創ってお客様に選んで頂くのはもちろん、現在の社員からも未来の社員からも会社が選ばれなければなりません。
そのためには、経営計画書を作る必要があり、ビジョンを掲げ、同じ未来に向かって進んでいく仲間たちとともに一人一人が成長していく必要があります。
この経営計画書は、「社員の未来像」と「事業の未来像」という2つの核をもとに、家族の期待と責任を一身に背負っている社員が、未来に夢と希望を持ち、感動と感謝の人生を送るため、そして「日本中の中小企業を元気にする」という古田土会計グループの使命を実現し中小企業のモデルとなれる会社を実現するための経営方針と数字による目標を明確にし、何をしなければならないか、何をしてはいけないかを、熱い願いを込めて書き上げたものです。
社長は「社員第一主義」により社員が働き甲斐のある仕事ができる条件、環境を整えること、社員は「お客様第一主義」により使命感を持って、経営計画書に書いてあることを実施します。その成果はみんなで分け合います。
第42期のスタートにあたって、私達は今まで以上に会社と社員の未来像を示し、志を同じくする仲間を増やしてゆくと同時に、私達がこの経営計画書を作り、実践している姿を見ていただき、もっと多くの中小企業経営者の方の皆様に経営計画書を作っていただくことで、日本中の中小企業を元気にし、その社員と家族を幸せにしていきます。
古田土会計グループ今年度の目標
古田土会計グループは第42期利益計画として、売上2,640百万円、経常利益340百万円を目標に掲げました。社員数は正社員、パンジーさん合わせて370名、売上成長率は108.2%とし、今期も成長率は10%未満で、無理なく成長し続けていきます。
続いてグループごとの経営目標です。
株式会社古田土経営は今期の経営目標として、「月次決算書の提供と経営計画書の作成の支援を中心とする、ブルーオーシャン市場への拡張」を掲げました。実践できる経営計画書を作ること=ブルーオーシャンであり、競争相手が少ない市場への拡張という視点で、新商品の開発と新市場の開拓をしていきます。
税理士法人古田土会計の経営目標は「健康的で美しい決算書の作成と、正しい税務申告・事業承継で社会に貢献する」を掲げました。税務会計において、お客様に不信感を与えず、質を重視した仕事をしていきます。加えて未来に対する事前対策として、お客様の事業承継と後継者育成に取り組みます。
社会保険労務士法人 エムケー人事コンサルティングでは、「労務サポートサービスと社会保険業務を中心とした人事労務コンサルティングで中小企業に貢献します」を掲げました。①就業規則等の規定類の設備②給与制度の設備③人事評価制度の設備④管理者研修の設備の4つの取り組みを強化し、「人を大切にする経営」を人事・労務面から中小企業を支援します。
会計事務所業界の現状&今後の市場動向・古田土会計グループの今後の展開
現在、会計事務所・社労士事務所業界は大規模化と小規模化の二極化が進んでおり、今後もその傾向はますます進んでいくと考えられますが、10年以内にはシェア争奪戦は一区切りつきます。
多くの会計事務所が税務顧問を前提とした成長曲線を描いているのに対して、わが社においては、税務顧問契約に拘らず、セカンドオピニオン契約(財務分析契約)を戦略商品として成長曲線を描いていきます。月次決算・経営計画という商品を前提とした市場において、圧倒的日本一のブランドを構築し、その実績を活かし、さらなるステージへと進出していきます。
加えて今後は、経営コンサルティング市場への拡張に力を入れていきます。経営計画作成25時間合宿の開催を中心に、中小企業に特化をし、実務で培ったスキルを活かして、お客様に新たな価値を提供していきます。
またグループ企業の成長という点において、主要都市への支店の展開も行っていきます。WEBでの契約件数も増え、来社を希望されるお客様も数多くあることから、既存の支店・拠点である東京本社・仙台・高松・西船橋(サテライト)・横浜・大阪に加えて、松山(サテライト)・名古屋・博多・その他への展開を行っていきます。
新規事業・サービス
古田土会計グループは今年度から
① 経営計画作成25時間合宿をベースとした派生サービスの展開
② アカデミー事業の開始
③ 経営計画作成をベースとした専門コンサルティングサービスの提供
④ 評価制度コンサルティングのスタート
⑤ 既存事業の高付加価値化
の5つの新事業に取り組んでいきます。
「経営計画作成25時間合宿をベースとした派生サービスの展開」では合宿の回数を大幅に増やすことはしませんが、中身をより充実させていきます。今期は従来の3日間の標準コースに加えて、初学者向けの2日間のコース、合宿経験があるお客様にさらに付加価値の高いサービスをご提供するアドバンスコースを追加し、3本体制で展開していきます。
・3日間の標準コース
・2日間の初学者向けのコース
・アドバンスコース(経験者向け)
「アカデミー事業開始」では、古田土所長が無料で行ってきた従来の「古田土支援塾」に加えて、お客様からのご相談にも対応しながら、セミナーや教育を行う新しい顧問契約形態を目指します。具体的には、我々のサービスのご要望をいただいても、創業したばかりの会社や小規模の会社は料金のご負担からご契約に至らないケースが一定数あり、そういったお客様を対象としたアカデミー事業、いわば「中小企業の塾」を開講します。「会計事務所経営支援塾」の運営ノウハウも活かし、中小企業経営者向けのサービス設計とします。
「経営計画作成をベースとした専門コンサルティングサービスの提供」では、私たちが経験したこと、経営計画書を作っていく中で得た知見を、空理空論ではない実践的なサービスとして、形にしていきます。具体的には①事業構造の設計②マーケティング③社員教育④採用です。
「既存事業の高付加価値化」では我々が実際に行っている評価制度をベースとして、OGSコンサルティング様と提携をしながら経営計画と評価制度が一体となった評価制度コンサルティングをご提供していきます。理念と業績のバランスを図り、経営理念がどう浸透していくのかということが行動に結びつくような評価制度を作っていきます。
「既存事業の高付加価値化」では、わが社が開発した「Kodato-cloud」「Business Plan Cloud」の2つのクラウドシステムをもとに、私たちにしか把握できない中小企業のリアルな情報提供やサービスをKodato-cloudの拡充により実現し、既存の客様の満足度アップとサービスの高付加価値化を実現していきます。
社員の未来像
我々古田土会計グループは、社員とその家族を幸せにする日本的経営を継続し、一生を通しての社員の生活の安定と向上を図ります。そのために、「社員の未来像」を明確にしています。
今年度の経営計画書では、
・社員の未来像を社員の処遇
・長期キャリアプラン
・中期キャリアプラン
・中期成長のステップ
を記しました。高給与の実現や時短、終身雇用制、その他制度など社員と家族を守るための制度に加えて、社員が最終的にどのような部署や役職に就くのかを示す中期、長期のキャリアプラン、中期・成長のステップでは、社員がどのようなステップを踏むことで成長するのかを明らかにしました。
具体的には、中期・成長のステップをインプット→アウトプット→ティーチング→コーチング→リーディングという5つのステージに分類しました。成長のステップを示すことで、社員は自分の未来像を具体的にイメージでき、迷うことなく成長することが出来ます。
さらには発表会の中での映像と未来像マップを通して「社員の成長の先にはどのような未来が待っているのか」を明らかにしました。
最後に
改めて、わが社の経営計画書は「社員の未来像」と「事業の未来像」を核に作成しています。一般的な業績中心の経営計画書ではなく、「社員の未来像」を描くことが重要なのです。
社員が一番知りたいのは自身の未来像であり、経営計画書を通して「どのようなステップを踏んで成長していくのか」「将来どのようなキャリアプランを積み上げていくのか」「何を実施すればよいのか」といった道しるべを示すことで、日々目標に向かって高いモチベーションで仕事に取り組むことができ、未来に夢と安心と希望を持つことが出来ます。
一生懸命働いている「社員のため」「会社の明るい未来のため」にも、経営計画書を作ることは大切な意味を持ちます。
経営計画書は社員と家族、そして会社を取り巻くすべての人々を幸せにするために会社を持続的に成長させてくれる道具です。もし今、「経営計画書を作成しようか迷っている」という思いをお持ちのお客様がいらっしゃいましたら、わが社では、経営計画作成合宿も行っておりますので、お気軽にお問い合わせいただけますと幸いです。
本年も、「日本中の中小企業を元気にし、その社員と家族を幸せにする」という使命感をもとに尽力していきます。