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5Stepで作る!競合ゼロのビジネスモデルの作り方

5Stepで作る!競合ゼロのビジネスモデルの作り方

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「ビジネスモデル」と聞くと何を思い浮かべるでしょうか。
サブスクリプション、フリーミアムなどでしょうか?
中小企業の経営において、「商品力」、「サービス力」で差別化できれば良いのですが、現実的にはヒト・モノ・カネなど経営資源に限りがあるなか、ここで差別化を図ることは難しいことが多くあります。
そこで、「ビジネスモデル」で差別化を図ることを考えます。
もちろん、「商品力」、「サービス力」で差別化を図り、さらに「ビジネスモデル」で洗練させることができればなお良しです!
そして、新サービス・新商品を発送する際にも「ビジネスモデル」から発想することも有用です。
その上で、もし、「競合ゼロ」のビジネスモデルが作れるとしたらどうでしょうか?

山崎 貴則
山崎 貴則
私の自己紹介を少しだけさせてください。
株式会社古田土経営で執行役員を務めさせていただいており、
会計・財務コンサルタントとして本業を持つ傍ら、人事評価制度や社員研修、新規事業構築合宿などの新サービスを展開しています。

中小企業診断士、ビジネスモデル・デザイナー®
ビジネスモデル・デザイナー®は「競合ゼロ」のビジネスモデルを生み出せるプロを認定するためのシェア・ブレイン・ビジネススクールの認定資格です。
社内でも新規事業の立上げやお客様のビジネスモデル構築の支援をさせていただいております。

そこで今回の記事では、まずは「ビジネスモデル」の定義を整理し、これまでの変遷や代表的なビジネスモデルを解説したうえで、新しい切り口である「競合ゼロのビジネスモデルの作り方」を解説していきます。

「ビジネスモデル・デザイナー®」はシェア・ブレイン・ビジネススクールを運営する中山史貴氏が1,061個のビジネスを研究して作り上げた再現性のあるメソッドで、神田昌典氏の推薦も得ているものです。
https://sbbs.or.jp/about-bmd
神田昌典氏推薦、協会アワード2017にて大賞受賞
https://sbbs.or.jp/bmd-project

これを学ぶと、型に当てはめることでビジネスモデルが考えることができます。
なぜなら、世の中のすべてのビジネスモデルは7種類22分類のどれかに当てはまるからです。
単なる思いつきではなく、方程式を解くように、再現性のある形で、「競合ゼロ」のビジネスモデルを生み出すことができます。

1.競合ゼロのビジネスモデルとは

「競合ゼロ」のビジネスモデル、というとどのようなイメージを持つでしょうか?
そんなことが可能なのか?と思われるかもしれませんが、
ビジネスモデルには7種類の「型」があり、それらの「型」を使うと、単なる思いつきではなく、方程式を解くかのように、再現性がある形で、「競合ゼロ」のビジネスモデルを生み出していくことができます。

_________シェア・ブレイン・ビジネススクールHPより引用(一部改編)
_________ https://sbbs.or.jp/about-bmd  

2.そもそもビジネスモデルとは何?

「競合ゼロ」のビジネスモデルを解説する前に、「一般的な」ビジネスモデルについて整理しておきます

2.1 ビジネスモデルの定義

ビジネスモデルは以下のように定義することができます。

「自社が誰に、どんな価値を提供し、それによってどうやって収益を上げるかという仕組み」

2.2 ビジネスモデルの構成要素

ビジネスモデルの構成要素は4つです。

① 誰に(顧客)
自社の商品やサービスを買ってくれる「お客さま」は誰なのか?
どんなニーズ(困りごと)を持っているのか?
(例:地元の高齢者向け、共働きの若い夫婦向け、中小企業の社長向け、など)

② どんな価値を提供するか(提供価値)
お客さまの困りごとをどのように解決するのか?
他社と何が違うのか?
(例:使いやすさ、安心感、品質、価格の安さ、丁寧なサービスなど)

③ どうやって提供するか(仕組み・方法)
その価値をどのような形で届けるのか?
製造・仕入れ・販売・提供方法は?
(例:自社工場で製造し直接販売、オンライン販売、店舗で提供、定額制サービスなど)

④ どうやって収益を得るか(収益モデル)
お金をどのように稼ぐか?
収入を得る方法や価格設定は?
(例:売り切り型、月額課金型、レンタル型、成果報酬型など)

 

例えば、飲食店で考えると以下のようになります。
_顧客:「近所のビジネスマン」
_提供価値:「安くて早くておいしいランチ」
_仕組み:「セルフサービス型の店舗、回転率を高める仕組み」
_収益モデル:「ランチメニューを低価格で提供し、客数を増やすことで利益を確保」

2.3 ニッチビジネスとの違い

ニッチビジネスは特定の市場セグメントへの集中戦略を指し、ビジネスモデルはその事業をどう運営し収益化するかの仕組みを指します。両者は別の概念ですが、実際のビジネスでは両方の要素が組み合わさって機能しているケースもあります。

2.4 ビジネスモデルの変遷

ビジネスモデルがこれまでどのような進化を遂げてきたのかを振り返っておきます。
ビジネスモデルは、市場環境や消費者行動の変化、そしてデジタル技術の進展によって常に変化しています。
特に近年は、顧客と企業の関係性が所有から「利用・体験・シェア」へと変化している点が特徴です。
企業はこうした時代の流れを踏まえて、ビジネスモデルを柔軟に進化させ続けることが求められています。

①大量生産・大量販売モデル(20世紀初頭~1960年代)
概要:産業革命後、規格化された製品を大量生産・大量販売することで、コストを下げ、収益を拡大するモデル。
具体例:フォード(Ford)
___T型フォードをベルトコンベア方式で大量生産。車両価格を劇的に低下させ、
___自動車を庶民に普及させた。

②多品種少量生産モデル(1970年代~1980年代)
概要:顧客ニーズの多様化に対応するため、多品種の製品を柔軟に生産するモデルへ移行。
___需要に即応した生産システムが登場。
具体例:【トヨタ(TOYOTA)】
___「ジャスト・イン・タイム(JIT)」を導入し、在庫を最小限に抑えながら、
___多品種少量生産を可能にした。

③フランチャイズモデル(1970年代~現在)
概要:本部がブランドやノウハウを提供し、加盟店から加盟料・ロイヤリティ収入を得るモデル。
具体例:【マクドナルド(McDonald’s)】
___店舗運営を加盟店に任せ、本部はマーケティングやメニュー開発を担当。
___急速に世界展開を成功させた。

④プラットフォームモデル(1990年代~現在)
概要:売り手と買い手をオンライン上でマッチングさせるプラットフォームを提供し、
___仲介手数料や広告収入を得るモデル。
具体例:【Amazon】
___自社販売に加え、マーケットプレイスで個人や他社の商品を販売することで手数料を収益化。
___【Airbnb(エアビーアンドビー)】
___空き部屋や空き家を貸したい人と宿泊希望者をマッチング。
___宿泊料金の一部を手数料として収益化。

⑤サブスクリプションモデル(2000年代後半~現在)
概要:定額料金を支払うことで一定期間サービスや商品を継続的に提供するビジネスモデル。
具体例:【Netflix】
___定額で映画やドラマを無制限に視聴できるサービスを提供。
___レンタルDVD業からオンラインストリーミングに移行し、業界を一変させた。
___【Spotify】
___月額制で音楽を聞き放題とすることで、音楽業界に新たな収益構造をもたらした。

⑥フリーミアムモデル(2000年代後半~現在)
概要:基本サービスを無料提供し、高度な機能や追加サービスを有料化することで収益を生むモデル。
具体例:【Dropbox】
___一定容量まで無料で利用でき、より多くの容量や機能が必要になった段階で
___有料化を促進することで収益化。
___「【LINE】
___基本サービスを無料にしつつ、有料スタンプや広告収入、決済サービスで収益化を図る。

⑦シェアリングエコノミーモデル(2010年代~現在)
概要:遊休資産を個人間でシェアするプラットフォームを構築し、仲介手数料で収益を上げるモデル。
具体例:【Uber】
___個人の車をタクシーのように提供することで、遊休資産(車や時間)を活用し、
___仲介料を得て収益化。

⑧DX活用型モデル(2020年代~現在)
概要:デジタル技術(AI・IoT・ブロックチェーンなど)を活用し、
___新たな価値提供やコスト削減を行うビジネスモデル。
具体例:【Tesla】
___自動運転やOTA(無線アップデート)を組み合わせ、
___ソフトウェア課金や保険サービスなど新たな収益源を創出。
___【メルカリ】
___AI技術を活用して商品の価格決定や推奨を行い、ユーザー間取引を促進して収益化を図る。

2.5 一般的なビジネスモデルの種類

次に、2.4と被るモデルもありますが、現代で見られる代表的なモデルを10個ご紹介します。

①【物販モデル(小売業)】
概要:商品を仕入れて販売するシンプルなモデル。
例 :コンビニ、スーパー、雑貨店、ネットショップなど。

②【製造直販モデル(メーカー直販)】
概要:自社で製造した商品を、卸を介さず消費者に直接販売する。
例 :町のパン屋、ケーキ屋、自動車ディーラー、家具メーカー直販など。

③【サブスクリプションモデル(定額課金型)】
概要:一定期間、定額料金を支払ってもらうことで、継続的にサービスや商品を提供する。
例 :ジム、動画配信サービス(Netflix)、定額飲食サービス、月額レンタルサービスなど。

④【フリーミアムモデル(無料+課金型)】
概要:基本機能は無料で提供し、高度な機能や特典を利用する際に課金する。
例 :スマホアプリ、クラウドサービス(Dropbox)、ネットゲームなど。

⑤【広告モデル】
概要:サービスを無料または低価格で提供し、広告主からの広告料で収益を得る。
例 :フリーペーパー、ブログ、YouTube動画、SNSなど。

⑥【マッチングモデル(仲介型)】
概要:売り手と買い手など、複数の顧客を仲介して手数料を得る。
例 :不動産仲介業、人材紹介業、婚活サービス、Uberや出前館など。

⑦【成果報酬モデル(成功報酬型)】
概要:サービスの成果が出た場合のみ、成果に応じて報酬を受け取る。
例 :営業代行会社、成功報酬型コンサルティング、アフィリエイト広告など。

⑧【レンタル・リースモデル】
概要:製品や設備を顧客に貸し出し、その対価として定期的な料金を得る。
例 :カーリース、コピー機のレンタル、貸衣装、オフィス家具のレンタルなど。

⑨【従量課金モデル(使用量課金型)】
概要:使った分だけ料金が発生する仕組み。小規模の顧客でも気軽に利用可能。
例 :電気・ガス・水道、印刷サービス(プリント枚数で課金)、電話料金、クラウドサーバーなど。

⑩【コミッションモデル(手数料型)】
概要:取引額に応じた一定の割合(手数料)を収益とする。
例 :保険代理店、クレジットカード会社、不動産会社、販売代行業など。

3.ビジネスモデルの種類は7種類!

3.1 ビジネスモデルの定義その2

1章でビジネスモデルの定義、2章で構成要素と具体例をご紹介しました。
一定程度のイメージは沸いたかと思いますが、大切なことは「ビジネスモデルをどう作るか?」です。

そう考えるといかがでしょうか?

これらのビジネスモデルを真似・参考にしてももちろんできる可能性はありますが、すでに競合がひしめくレッドオーシャンの可能性も十分ありますね。
そして、2章で紹介したこの定義に基づいてビジネスモデルが作れるでしょうか?

「自社が誰に、どんな価値を提供し、それによってどうやって収益を上げるかという仕組み」

皆さん、頭では理解できても「具体的にどうやって悩みを解決するのか?」「付加価値をつけるのか?」というところで止まってしまいなかなか先に進まないことが現実では多くあります。

そこで、ビジネスモデルの定義をこう変えてみます。

お客様の悩みを解決するためには自分一人では限界があります。
そこで誰かの力を借りる、という発想がポイントになってきます。それを「人間関係・法人関係」と表現しています。
更に大切なことは、「安定的・継続的」という表現です。
一時ではなく、継続的に価値を提供していく仕組み、ということがもう一つのポイントとなります。
つまり、他人(他社)の力を借りて、価値を安定的・継続的に提供し続けていくための仕組みを作ることこそがビジネスモデルの構築となります。

シェア・ブレイン・ビジネススクール主催の中山史貴氏はこの10年間に生まれた1,061個の国内外の成功モデルをリサーチし、比較的小資本でスタート可能なビジネスモデルの型が7種類22分類あることを突きとめました。
3章では、この7種類について解説していきます。
全体像は以下の図の通りです。

3.2 能力モデル

過去に体験・経験したことがあることや学んだことのある知識、身に付けた能力、他の方より優れた才能などを持っている方が、それらを元にビジネスを行うモデルです。
会計事務所・コンサルタントが典型的な例です。

3.3 販売代行モデル

既に完成された商品を仕入れて販売するモデルです。
商品がすでに完成しているため、商品開発の時間が不要となり立ち上がりが早くなります。
例えば、地方の名産品を集めてECサイトで販売する形態やセミナーの集客代行などがあります。

3.4 事業化代行(プロデュース)モデル

商品を開発する上で根本となる「ノウハウ」の部分を他人から借りて事業化するモデルです。
例えば、印刷機は持っていないが、営業力や企画力を活かして集客・企画を行う印刷ブローカーや有名なスポーツ選手と組んでそのノウハウを動画にするサービスなどがあります。
さとふるやふるさとチョイスなどのふるさと納税のサイトもこちらにあたります。

3.5 仲介(マッチング)モデル

商品を欲しいと思っている人と、商品を提供した人の間に立って、最適な商品を提案してあげるモデルです。
不動産仲介や保険の窓口などが代表例です。

3.6 情報整理モデル

世の中に流通している情報の中でも、顧客が最も必要としている情報を顧客に代わって集めて提供するモデルです。
例えば、価格比較サイトや天気予報(ウェザーニューズ)・スキー場(積雪)の情報・サーファー向けの波の情報などがあります。

3.7 パッケージングモデル

顧客が面倒だと感じる手間や複雑な手続きをパッケージ化し、顧客に提供するビジネスモデルです。
例えば、旅行代理店・住宅販売会社などが当てはまります。
新築住宅を建築する場合、顧客が設計は設計業者、内装は内装業者を探すなどとなるととても手間がかかりますが、住宅販売会社が、設計~基礎~内装・外装~建築までをまとめて請け負うことでその手間を省いてくれます。
そして住宅販売会社がそれぞれに下請け・外注という形で進めます。

3.8 価値転換モデル

既に商品として完成しているものに対して、そこから更に、あなた(自分)ならではの付加価値をつけてあなた(自分)独自の商品に変えてしまうモデルです。
難易度は高い分、社会に与える影響度は大きいと言えます。
例えば、空いている賃貸物件の一室を貸し会議室にする、トランクルームにすることや海外で成功しているノウハウを日本流にアレンジして提供するサービス(例 コーチング)、海外の本を日本語に翻訳して販売することなどが当てはまります。
始めはスポーツ選手向けに開発されたスポーツ飲料を一般消費者向けにアレンジして販売すること等もこちらに当てはまります。

4.競合ゼロのビジネスモデルの作り方5Step

ビジネスモデルには7種類あることを理解していただいたと思います。
続いて、具体的にビジネスモデルを作るための5つのステップについて解説していきます。

4.1 型があることを理解する

ここまで解説してきた通り、まずは、ビジネスモデルには「型」があることを知る、理解することから始まります。

4.2 最適な型を選択する(外観)

新たに人間関係・法人関係を付け加える方法は2種類あります。
① 外観:他社が付け加えたものを自分にも加えてみる=型に当てはめてみる
② 内観:弱点を探して補う=SWOT分析などを通じて最適解を探す。

このうち、内観を通じて新たなビジネスモデルを構築することは時間がかかると同時に、難易度が高い傾向にあります。
一方、外観は今あるもの=「型」を付け加えていく形になるため、分析力・発想力がそれほどなくても新しいアイデアを生み出すことができます。
更に、7つの型のうち「自分に合っていると思う型」「自分が好きな型」「自分の長所を生かせそうな型」を優先的に選択することでよりアイデアが生まれやすく、実行に移しやすくなります。

★外観活用のメリット
① 機械的にアイデアを生み出せる
② ヌケモレなくリストアップ可能
③ 結果として、安定性・継続性が向上
④ キャッシュ・ポイントを確実に増やすことができる

4.3 型をビジネスモデルにする(アイデア核融合)

①縦軸にビジネスモデルの型を並べ、横軸に興味・関心のある分野等を書きます。
②興味・関心のある分野について、それぞれの型でどのようなビジネスモデルができるのかを考えます。

埋まらないところは空欄でも問題ありません。
このようにして、まずはアイデアを多く出します。

例えばこのような感じです。

このようにしてアイデアを量産し、場合によっては型を組み合わせてビジネスモデルを作っていきます。
実際の組み合わせについては4.4で解説します。

4.4 競合と違う土俵で競合ゼロにする

競合と違う土俵を生み出すためには大きく2つの方向性が考えられます。
「ブランド醸成」と「型(ビジネスモデル)の組み合わせ」です。

① ブランド醸成
ブランド醸成については主にマーケティングの領域になりますので詳細はそちらに譲りますが、「ブランド」が上手く機能すると、同じビジネスモデルであっても土俵が変わってきます。
そのためには主に3つの観点の設計が必要となります。

ミッションの設計
_わが社は何のために存在し、どのような価値を提供するのかということを端的に示すものです。
_同じ商品・サービス・ビジネスモデルであったとしても「目的」が変わるとその商品・サービスの「価値」も変わってきます。

こちらの記事も参考にしてください。
▼ミッション(使命感)とは? あなたのミッションを発見する33の質問
https://blog.kodato.com/mission-33-question

ペルソナ設計
_わが社の「本当のお客様」は誰か?ということを明確にします。
_ここがはっきりすればするほど商品・サービスが洗練されてきます。

・ブランド醸成
_一言でブランドといっても幅が広いですが、簡単に表すと「~~~」といったら「~~~」!
_とイメージされるようになることです。
_古田土会計でいうと、「未来像経営」、「月次決算書」、「人を大切にする経営計画書」といったら
_古田土会計、というイメージです。

そのための「before-after」や「差別化(ポジショニング)」と考えるとよいです。

② 「型(ビジネスモデル)」を組み合わせて差別化を図る
_古田土会計グループのビジネスモデルについては5章で解説しますが、基本的には自社のノウハウを提供するという「能力型」のビジネスモデルとなります。

_そこに「販売代行モデル」、「仲介モデル」等を組み合わせることでキャッシュ・ポイントを増やすと同時に、他社との差別化を気づかれずに自然と図ることができます。他社からすると、「どこで儲けているの?」という形になるわけです。

4.5 収益モデルを作る

売上・利益の予測を作成しますが、その際に協力者のどの程度分配するのかも加味することを忘れないようにしてください。
また、損益だけでなく資金もシミュレーションすることをお勧めします。

5.古田土会計グループの事例

古田土会計グループは今でこそ400人以上の社員を抱え、税理士業務のほかに財務コンサルティング、経営計画書の作成指導をはじめとした経営指導など多岐にわたる事業を展開していますが、もともとは今から40年以上前に一介の会計士であった創業者の古田土満が一人で始めた会計事務所からスタートしています。

独立前の若き日の古田土は「まるで“あら探し”のよう」な監査業務が自分の性格にあっていないと感じたことがきっかけで、東京都江戸川区の下町に自身の会計事務所を開業しました。

当初は他の会社の事務所を間借りするような形で営んでいた事務所ですが、サービスの質の高さや、単なる監査業務の枠を超えた「古田土式月次決算書」や「経営計画書作成の指導」などが反響を呼び、しだいに顧問先の数を増やしていきました。

現在の古田土会計グループの事業の目玉の一つである「経営計画書作成合宿」は、まさに若き日の古田土が考えた「中小企業と“あら探し”だけでない付き合い方を実現したい」、「日本中の中小企業を元気にしたい!」という思いが現実になったものです。

さて、ここまで簡単に古田土会計グループの歴史についてお話ししましたが、ここからは現在の古田土会計グループのビジネスモデルを整理して説明したいと思います。

古田土会計グループには様々な商品・サービスがありますが、7種類のビジネスモデルを活用していることが分かります。

そして、主力商品の収益構造はこのようになります。

会計・人事部門(=能力モデル)と保険・コンサル部門の違いを見ていただくと、固定費の違いが目立ちます。
主に人件費が大きくかからずに売上・粗利益が上がる仕組みになっているためです。
そして、固定費が少ないということは失敗した際のリスクも小さくなるというメリットもあります。
1つ1つの商品・サービス自体は差別化が難しくても、ビジネスモデルを組み合わせることによって差別化を図ることができます。
更に、競合他社など周りから見た際に「どこで儲けているの?」と分かりづらくなるため真似されにくくなるという利点もあります。

6.まとめ

以上、今回はビジネスモデルに焦点を当てて解説してきました。
7種類の型を使って是非新たなビジネスモデルを生み出してください。
中には、むしろ多くの失敗もあると思いますが、それも「財産」となります。失敗したとしてもそれを糧に前進することも大切です。
一方で、今回ご紹介させていただいた7種類の型は「小資本で始められる」という特徴もありますので失敗の傷に比較的小さく済みます。
多くのアイデアを出し、小さく始めてみてください。
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