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kitanaiji 汚い字シリーズ

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心の「えこひいき」

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東京ディズニーランドが行う素敵な特別扱い

 

東京ディズニーランドに秘密の部屋があるのをご存じの方は少ないと思います。
私も今年の5月まで知りませんでした。

その部屋へのドアには「33番」と書かれており、小さな窓に合図すると鍵をあけてくれ中へ案内してくれます。
階段を昇り2階へ行くとレストランがありました。
フランス料理がだされ、夜のパレードとPM8:30の花火のときには、カーテンが開き目の前で食事をしながらパレードと花火が見られたのです。
この部屋は特別な会員のみしか利用できないのだそうです。

私と木俣は大感激です。
このような特別扱いをされてうれしかったものですから社員お客様にしゃべりまくりました。
人は感動すると誰かに話さずにはいられないものです。

 

企業が行う計算された「えこひいき」

 

これは「えこひいき」ですが、大企業は計算されたえこひいきをしています。

ある航空会社では、特定客だけラウンジを使える、名前で呼ばれる、手荷物が一番はじめに出てくる、等。
お客様をえこひいきすることによって、他の航空会社を利用させない囲い込みが行われています。

中小企業でもある飲食店では、お客様によってジョッキの大きさが違うのだそうです。
お客様によってはジョッキに「大・大王様」と書いてあるのだそうです。

私共のお客様でもあるクリーニング会社では年間8万円以上お買い上げのお客様には社長と店員がワインを持ってお客様を訪問なさっているそうです。

新しいお客様を開拓することも大切ですが、上得意お客様により喜んでもらって、お店をもっと利用してもらい、他の店へ行かれないほうが会社は儲かります。
お客様の年間売上を取引高の高い順に一覧表にしたものをABC分析と言います。
会社の80%の売上高をA、95%までをB、それ以外をCと区分します。
このAとBのお客様に「えこひいき」するわけです。

会社の経営資源には限りがあります。
そこでAとBのお客様には訪問回数を増やす、特別な割引をする、旅行を招待するなどの「えこひいき」して特別扱いするわけです。
このようなことは一般的にやられていることです。

しかし、このことを「差別化」ではなく、「えこひいき」すると言ったら、社員とお客様はどんな気持ちになるでしょうか。
「えこひいき」のほうが言葉として楽しくないでしょうか。

パートさんやアルバイトさんまで含めたアイデア募集で「差別化するアイデアを出して下さい」と言うより、「えこひいきするアイデアを出して下さい」と言ったほうが面白く、自由な発想で意見が出てくるのではないでしょうか。

 

顧客を創造し、利益を生み出す

 

前月号でも書きましたが、販売なくして事業なしです。
事業の経営とは顧客の創造です。
これによって利益を確保し、事業を存続させることができます。

中小企業では社長が内部管理に力を入れるのではなく、社長が進めではなく続けと先頭に立って販売活動を行うことにより市場とお客様の要求の変化に対応していけるのです。

穴熊社長にはならないで下さい。
特に2代目の経営者は勉強(セミナー)はよくするのですが、現場に出ないために実績がなく社員から信頼されていない人がいます。

経営は社員を管理することではありません。
社員と家族を守り、一生を通じての社員の生活の安定と向上をはかることです。
そのために利益を出し、蓄積をしていかなければなりません。

儲けるのが下手では社長失格です。
儲かる経営をするために、利益計画をつくる。
商品別販売計画をつくるために商品分析を行ない効率のよい商品を発見し、重点的に売る。
得意先を分析し、「えこひいき」をして、ファン客層や上得意先にはとびっきりの最高のサービスをする。
その他のお客様にも最高のサービスをすれば会社は必ず繁盛します。

会社成功のカギは、「パクる」ことと、「えこひいき」と「えこひいき」することではないでしょうか。

参考図書(お客様は「えこひいき」しなさい。)高田靖久

 

古田圡 満