あなたの会社に元気と未来を届けます!

BLOG ブログ

働きがいとは?働きがいを高めるための具体策5選

働きがいとは?働きがいを高めるための具体策5選

社員のモチベーションを上げる「社員の未来像」サンプル 無料ダウンロード

「働きがい」という言葉を聞いたことがない方はほとんどいないと思います。
一方で、「働きがい」を明確に説明できる方も少ないと思います。
今回の記事では「働きがい」の定義を確認した後、いかにして働きがいを高めていくのかを古田土会計グループの実例も交えながら解説していきます。

1.働きがいとは

1.1 働きがいの定義

世界の約100ヶ国で働きがいに関する調査・分析、メディア発表を行う専門機関「Great Place To Work(GPTW)」では、働きがいは「働きがい」=「働きやすさ」+「やりがい」と定義しています。

GPTW HP/https://hatarakigai.info/hatarakigai/

「働きやすさ」は目に見えるもので就労条件や報酬などを指し、「やりがい」は目に見えづらいものでモチベーションややる気を指します。
一方で、古田土会計グループの経営計画書にはこのように定義し、それぞれの構成要素も明示しています。

           「働きがい」=「やりがい」×「生きがい」

GPTWの定義の「やりがい」と古田土会計グループの「やりがいは」では古田土会計グループの「やりがい」の方が範囲が広く、GPTWで定義されている「働きやすさ」も内包していると言えます。

また、GPTWの定義は「自分」のみの視点が強いですが、古田土会計グループの考える「働きがい」の切り口は「やりがい」=「自分」と「生きがい」=「他者」と考えている点が特徴です。

但し、どちらがよい、悪いということではなくどちらも考えも正しく、視点の違い、ということをご理解いただければと思います。
今回の記事では古田土会計グループの定義に沿って解説をしていきます。

1.2 働きがいが注目されるようになった背景

近年、働きがいが注目されるようになってきましたが、その背景は主に2つです。
① 社員の働き方への意識の高まり
② SDGsに掲げられたこと

まず①については、特にコロナ禍以降顕著になってきています。「働く時間」や「場所」等ではなく「仕事の内容」や「仕事の目的」重視する傾向が高まってきています。
そして、②については、SDGsの8番目の目標として「働きがいも経済成長も」と掲げられています。

1.3 働きがいを高めることによる効果・メリット

働きがいを高めることによる効果やメリットについては大きく疑うことはないと思いますが、メリットは主に7つです。会社・組織の視点、お客様の視点、社員の視点という3つに分類して解説します。

古田土会計でも1.1で解説させて頂いた通り、働きがいについて定義しており会議や勉強会でも度々触れています。結果、社員満足度調査においても10点満点中8.09点とやりがいについては高得点となっています。
※こちらの表は社員満足度調査で高得点の項目上位5つを抽出したものです。

 

【会社・組織の視点】
① 従業員のモチベーション向上
働きがいを感じると、日々の仕事に対する意欲が高まります。自分の仕事が組織や社会にとって意義があると感じることで、従業員はより積極的に業務に取り組み、目標達成を目指す姿勢が強化されます。

② 生産性の向上
働きがいのある職場環境では、従業員が自主的に効率を高めたり、創造的な解決策を考えたりすることが増えます。これは業務プロセスの改善や問題解決のスピードアップにつながり、最終的には組織全体の生産性の向上につながります。

③ 離職率の低下
働きがいがあると感じる職場は、従業員の定着率を高めます。従業員が仕事に満足し、やりがいを感じている場合、他の会社に転職する意欲が低下します。これにより、離職にかかる採用や育成のコストを削減できます。

④ 良好な職場環境の構築
働きがいを感じている従業員は、周囲と協力し、積極的なコミュニケーションを行います。これが職場の雰囲気を改善し、他の社員の働きがいにも良い影響を与えるため、結果としてチーム全体のパフォーマンス向上につながります。

⑤ イノベーションの促進
やりがいや自分の意見が尊重されると感じる職場では、従業員が積極的に新しいアイデアや挑戦を提案しやすくなります。こうした風土は、競争力のある製品やサービスの開発、さらには市場におけるリーダーシップを確立するための重要な要素です。

【お客様の視点】
⑥ 顧客満足度の向上
働きがいのある従業員は、そのやる気やポジティブなエネルギーを顧客に伝えることができ、顧客対応の質が向上します。これにより、顧客満足度も向上し、企業に対する信頼やリピート率が高まります。

【社員の視点】
⑦ 従業員の自己成長
働きがいのある仕事を通じて、従業員は新しいスキルや知識を積極的に学びやすくなり、成長意欲が高まります。これは長期的に見て、キャリアの発展や個人の充実感にもつながります。

働きがいのある職場を目指すことは、組織の成長だけでなく、従業員一人ひとりの幸福や社会全体の向上にもつながります。このように、働きがいを高めることは企業にとっても従業員にとっても大きなメリットがあります。

2.「人を大切にする経営」で働きがいを高める

マイケル C. ブッシュ&GPTW調査チームの著書「世界でいちばん働きがいのある会社」の中で、

従業員の働きがいは、業種や組織の規模、上場企業か否か、特別な福利厚生があるかどうかとは関係なく、それよりも、働きがいのある会社の共通していたのは
「従業員が経営者、管理者を信頼し、自分の仕事に誇りを持ち、一緒に働いている人たちと連帯感を持てる」こと

と述べています。

これは古田土会計グループでも取り組んでいる「人を大切にする経営」と通じています。
以下、古田土会計グループの経営計画書から抜粋します。

                                                                         人を大切にする経営学会会長坂本光司
これからの経営は「業績」という軸から「幸せ」という軸に変えていかなければなりません。そしてもう一つ、経営学では経営の3要素といって「ヒト・モノ・カネ」といいますが、こういう並列になると人をとるか、お金を取るか、技術を取るかという選択になる。これは間違いです。経営は一に人財、二に人財、三に人財です。これが経営の揺るぎない本質です。そして人財の中で最も重要なのは経営者です。「企業の格差は人財の格差」などといいますが、とんでもない。私からいわせれば経営者の格差ですよ。どんな理念を掲げ、とんな従業員を育てるのか。すべて経営者の徳です。経営者がその使命に目覚め、すべての人を幸せにする経営を目指してこの社会を変えてほしいと願っています。

 

つまり、「働きがい」を高めるということは、「人を大切にする経営」を行うことでもあると言えます。

3.働きがいの高め方の具体策

3章では働きがいの高め方について具体的に解説していきますが、大きな視点は2章の解説の通り、信頼できる経営陣であること、存在意義を感じて働けること、の2点です。

【信頼できる経営者・上司】

3.1 MVVを明確に示す(仕事の目的・意義を示す)

経営陣、とりわけ経営者が信頼されるためにはまず会社の方向性をはっきりと示す必要があります。
そのために必要な要素がミッション・ビジョン・バリュー(MVV)です。

会社の存在意義や目的、将来像、大切にしている価値観を示すことによって社員が一つにまとまり「チーム」として機能するようになります。
古田土会計グループでもMVVを明確に定義し、日々実践しています。

MVVについて、詳しくはこちらの記事も参考にしてください。

◆ミッション(使命感)とは? あなたのミッションを発見する33の質問
https://blog.kodato.com/mission-33-question
◆ビジョンとは? ビジョンを導き出すための質問30
https://blog.kodato.com/how-to-vision
◆バリューとは? バリューを導き出す24の質問
https://blog.kodato.com/value
◆ミッション・ビジョン・バリューを浸透させる秘訣
https://blog.kodato.com/mission-vision-value

3.2 経営者が社員を公平・公正に扱う

「公平」は、すべてのものを同じように扱うこと。判断や処理などが、かたよっていないことであるのに対して、「公正」は特定の人だけの利益を守るのではなく、だれに対しても公正に扱うことです。

イメージ
公平:経営者・上司が好き嫌いで評価・判断しない
公正:人事評価制度など一定の基準に基づいて評価する

3.3 人間性を高める

そして、上に立つ者ほど人間性を高め、背中で見せる努力をします。
古田土会計グループは経営理念の中に「人間性を高める」と定めています。

そして、「挨拶」「掃除」「朝礼」といった3つの文化や親孝行などを中心に実践し、日々人間性を高める努力をしています。
さらに、役員・執行役員(経営陣)についても経営計画書の中で以下のように記載しています。
ここに記載されていることが100%できているかというと自信をもって言えない部分もありますが、「言っていることとやっていることを少しでも一致させる」という気持ちや行動、率先垂範が大切です。

◆ダメな経営者の特徴101
https://blog.kodato.com/financial-analysis_bad-manager

◆会社の成長に影響する経営者に必要なスキル6選
https://blog.kodato.com/required-skills

【存在意義】

3.4 社員に成長の場を提供する

続いて、社員に成長の場を提供する、ですが当たり前のように見えますが実際はどうでしょうか?
ふと気づくと日々同じ仕事を繰り返している場合もあるのではないでしょうか。

成長の場を提供するためには「縦」と「横」の関係性で考えるとよいです。
まず、「縦」は昇進・昇格です。立場が人を育てる、という言葉もありますが立場が変わると見える景色も違ってきます。
視野が広がり、視座が高くなると言ってもよいかもしれません。
私自身、社員→リーダー→部長→役員と経験させていただいていますがその都度会社、社員、お客様に対しての見方が変わってきますし、やりがいも感じます。

そして「横」は部署の異動、ジョブローテーションです。
スペシャリストが良い部分もありますが、色々な経験をする中で学ぶことも多くあります。
会社のMVVや組織風土などによって実施の可否を考えてみてください。

最後に、新しいことにチャレンジさせる、という意味で会社の新サービスや新商品の開発に関わってもらうこともあります。
「この人にはまだ早い」「無理では?」という不安はほとんどの経営者・上司が感じると思いますが、思い切って任せてみると良い意味で期待を裏切られることも多くあります。
「信頼して任せる」姿勢も大切です。

◆私たちが社員に経営者マインドを持ってもらうために行っている6つのこと
https://blog.kodato.com/management-mindset

3.5 会社が社員と繫栄を分かち合う

最後に、利益が出たら皆で分かち合う(分配する)ことです。
会社の経営において大切なのは「戦略」であり、これは経営者が決定するものです。
しかし、それを実施するのは現場(社員)です。
社員が経営者の方針通りに行動・実施してくれたからこそ成果が出た、と考えるとそれをどのように分配するのかも大切です。
古田土会計グループでは通常の賞与(夏・冬)と決算賞与を支給していますが、決算賞与が主に分配(分かち合う)に相当します。
こちらも古田土会計グループの経営計画書を参考にご覧ください。

4. 働きがいの高め方の具体策

働きがいは社員満足度調査(社内サーベイ)で測ることができます。
働きがいに限りませんが、多面的な項目を定期的に観測し、PDCAを回すことも重要です。

古田土会計でも年に1回40項目ほどの質問を用意して実施しています。
ご参考までにこちらは回答の一部です。

そして、点数の低い項目や前回から下がった項目、自由記述での意見を基に職場環境の改善などに役立てています。
例えば以下のような形です。

Googleフォームでも簡単に実施できますのでまだ実施されたことがない場合は一度試してみるとよいです。

5. まとめ

以上、今回は働きがいについて解説してきました。
やりがい、生きがい等と共に混同しがちな言葉ではありますが、1章のように整理してみるとイメージしやすくなります。
大切なことは、それらをどのように高めていくか、です。
そして更には、それらの施策が場当たり的にならないように、MVV等と紐づいているかです。
是非古田土会計グループの取り組みも参考に振り返ってみていただければと思います。

社員のモチベーションを上げる「社員の未来像」サンプル 無料ダウンロード