貴社の「数値目標」が機能しない理由
中小企業の会計指導と経営指導をおこなっている私たちが、はじめに顧客企業にアドバイスすることは「数値目標を設けること」です。しかし、ほとんどの企業は形式だけにとどまり、必ずしも上手く機能しているとはいえません。
そうした企業に私たちが提唱している方法は、社員全員が頑張ろうと思える数値目標の立て方、です。実際、自社で36年間実践しているケースをご紹介しましょう。
毎月第1月曜の朝、パートさんを含む全従業員220人が本社ビル1階にある広めの会議室に集まり、そこで売上げの発表会を開きます。「先月の私の売り上げは○○万円でした」と従業員が一人ずつ発表し、その数字を他の人が手書きで、自分の経営計画書に書き写していくのです。
220名全員が経営計画書を持っていることも特徴ですが、社員全員が発表者になることに注目してください。私たちはパートさんたちにも「社員サポートによる売上の還元」の枠組みを設けていますので、パートさんも発表者になりうるのです。
この発表会の目的は「社員全員のモチベーション向上」です。全員参加でそれぞれの目標と進捗を共有すれば、「全社一丸」の風土、目標達成に汗をかく企業文化がそれぞれ醸成されていきます。
「高収益体質」の会社にするためには、基礎作りがとても大切になるのです。
次回のコラムでは、私たちのケースからより具体的な事例をご紹介いたします。