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【賞与を◯◯◯すると社員は喜ぶ】うちの賞与は世間より少ないという勘違い②

【賞与を◯◯◯すると社員は喜ぶ】うちの賞与は世間より少ないという勘違い②

「大企業と中小企業では、賞与にどのくらいの差があるのか」
「たくさん儲けて多く賞与を払うには、中小企業はどうすれば良いのか」

上記の内容に少しでも興味のある方は、ぜひこのコラムをお読みください。

こんにちは。古田土会計・代表社員の古田圡満です。

本コラムでは、中小企業の社長の皆さまが勘違いしやすい事例をまとめた書籍『熱血会計士が教える 会社を潰す社長の財務!勘違い』から、ポイントをかいつまんで解説していきます。

今回のテーマは、前回に引き続き「うちの賞与は世間より少ないという勘違い」です。前回は主に以下のようなことをお伝えしました。

前回のダイジェスト:
・日経新聞の「賞与の平均は70万〜80万」という調査は実態と合わない
・中小企業の賞与は「月給の0.8〜0.9ヶ月分」が相場
・月給の1ヶ月分以上賞与を払っている場合は自信を持って良い

日経新聞が実施した賞与の実態調査では、賞与の平均額が70万〜80万といった結果が出ていますが、それはごく一部の大企業・優良企業に限ったことであり、中小企業の実態とは異なります。一般の中小企業だけを見れば、賞与は「0.8〜0.9ヶ月分」であることが平均的であり、賞与を1ヶ月分以上払っていれば比較的優良な中小企業だといえるでしょう。

今回はこうしたことに続けて、賞与に関する大企業と中小企業の比較、たくさん賞与を出すために中小企業がすべきことなどを解説します。自社の賞与にいまいち自信が持てない方、これからもっと賞与を上げよう・会社をよくしようとお考えの方は、ぜひ以下の内容を参考にしてください。

▽動画でも解説しています

大企業と中小企業の比較〜賞与と給与の違い

国税庁の「民間給与実態統計調査」によると、2017年の賞与は、大企業が年間平均109万円なのに対し、中小企業は42万円でした。つまり大企業と中小企業では、賞与に2倍以上の差があるということです。

一方で、給与にそこまでの差はついていません。規模5,000人以上の企業における平均給与は年間397万円ですが、規模10人以上の企業でも平均で372万円の給与が出ています。

要するに大企業と中小企業を比較した場合、給料の差は1割から2割ほどしかないということです。意外なことに、5,000人以上の大企業でも10名程度の中小企業でも、同じくらいの給料が支払われています。

※参考(出典:国税庁「平成29年度民間給与実態統計調査」)

1. 事業所規模別の平均賞与(男女平均)

事業所規模 賞与
1〜4人 167,000円
5〜9人 278,000円
10人未満 225,000円
10人以上 425,000円
30人以上 569,000円
100人以上 735,000円
500人以上 889,000円
1,000人以上 1,035,000円
5,000人以上 1,099,000円

2. 事業所規模別の平均給与・手当(男女平均)

事業所規模 給料・手当
1〜4人 3,057,000円
5〜9人 3,506,000円
10人未満 3,295,000円
10人以上 3,726,000円
30人以上 3,505,000円
100人以上 3,573,000円
500人以上 3,742,000円
1,000人以上 3,906,000円
5,000人以上 3,972,000円

「賞与」で2倍以上の差がある

大企業の社員と中小企業の社員、両者の所得差がどこでついているかというと、まぎれもなく「賞与」です。

今見たように、大企業の賞与は約110万円なので、夏と冬で1回あたり55万円くらい出ている計算になります。

一方で中小企業の賞与は、2回合わせて42万円くらい。つまり1回あたり21万円しか出ていないわけです。

以上より、大企業と中小企業の賞与には、1回あたり約2.5倍の差があります。

賞与を除いた月給だけ見れば、大企業と中小企業の差は、6〜12%程度、つまり1割ほどしか変わりません。ところが賞与は2.5倍も違います。金額で言えば、年間70万円、一回あたり35万円くらいの差です。

賞与さえ上げれば中小企業も大企業並みに

このことを踏まえると、中小企業はきちんと賞与が出せるようになれば、大企業並みになれるといえます。賞与を払えば払うほど、大企業との格差は縮まり、社員の満足度も上がるはずです。

よって、中小企業のこれからの課題は、「できるだけ多くの賞与払えるようなにする」ことだと私は考えます。

賞与を上げるため「高収益型ビジネス」を作るには

賞与を上げるために中小企業は、もっと儲けなくてはいけません。

前々から申し上げていますが、日本の生産性がなぜ低いかというと「単価が低い」からです。そのため、儲けるには単価の改善が欠かせません。

例えば、運送会社などを見ても、大手から受注していれば躊躇なく単価を叩かれます。加えて、無理も強いられれば、ちょっとしたミスでも嫌われる。そうしたギリギリの中で働いている社員の方たちが多いです。

しかし、これではいつまで経っても儲かりません。思うに、儲けるには、「自分たちで価格決定権を持てるようなビジネスの構造」を作っていく必要があります。価格決定権を相手に握られた時点で、儲けることはもう不可能です。

価格決定の部分を中心に、高収益型の構造に変えていかないと、社員の給料を十分に払えず、利益を内部留保することもできません。そのため、中小企業は価格政策を中心にして、もっと儲かるような形を作るべきです。

「経営計画書および中期事業計画」が最高のツール

たくさん儲けるためのビジネスの構造を作る。そのための一番の道具は、「経営計画書」だと私は思います。経営計画書の中でも「中期事業構造」を作ること。これが肝心です。

つまりこれからどのような未来像を描いて、商品・サービスを提供していくか。これを決めることが売り上げを大きく左右します。「現在の売り上げと未来の売り上げの両方を上げる」。これが中期事業計画の本質です。

経営者の方は、「価格決定権を持たないと儲からない」といった経営の原則をしっかり理解し、より良い舵取りをしていく必要があります。大企業に搾取されながら低賃金でビジネスを続けているようでは、誰も幸せになれません。

社員が喜ぶ賞与の金額・渡し方

これからの中小企業がやるべきは「人を大切にする経営」、社員とその家族を幸せにするような経営です。

そのため、賞与は今まで通りかそれ以上出し、利益が出たらぜひ「決算賞与」も出してあげてください。そのように社員の賞与を少しでも上げるための施策を取ることが、人を大切にする経営です。

「月給の1ヶ月分以上」の賞与を払えれば優良

うちのお客様の中には、決算賞与を月給の1ヵ月分以上払っている会社もあります。例えば、ある会社は2億円利益が出たので、50人ほどの社員に対し、2,000万円の決算賞与を、普通の給与以外で分配しました。

2,000万円÷50なので、一人あたりは40万円。平均月給の1ヵ月分かそれ以上です。基本の給与以外に、賞与は賞与で十分に支払われるので、社員の方は喜んでいます。

賞与は社長から「手渡し」するのがおすすめ

私がおすすめするのは、賞与を手渡しで支給することです。月々の給料は振り込みでもやむを得ないかもしれませんが、賞与・決算賞与については、少々面倒でも現金で支給してあげたほうが良いと考えています。やはり現金でもらったほうが嬉しいと思うので。

年に2、3回くらいは、少々手間暇をかけて皆で手伝ってでも、賞与を現金で支給してあげてはいかがでしょうか。

ちなみに上述した会社様も私どもも、決算賞与を支給する際は、すべて現金払いです。しかも、社長が一人ひとりの社員のところへ行って、お礼を言いながら賞与を手渡しします。決して社長の前に並ばせて渡しているのでありません。

渡すときは「感謝の言葉」を添えて

社長がそれぞれの社員の机の前に行き、「本当にありがとう」「みんなのおかげで利益が出ました」「皆さんに決算賞与として分配させていただきます」などとお礼を言いながら渡すのです。

そのようにすると、受け取った社員の方はものすごく喜んでくれます。誰だって賞与をもらうのに、社長にいちいち頭を下げたり、並んでもらったりするのは嫌でしょう。社員が望むのは逆なのです。

せっかく賞与を出すわけなので、社員が喜ぶような渡し方をしていただきたい。そのためには、社員が社長のもとにもらいに行くのではなく、社長が社員のところに行って渡すことです。

重要なのは、何よりも「感謝」。経営にとって、お互いに感謝することが肝心なのです。社長は社員に感謝、社員は社長に感謝。このような形を作るのが経営の理想だといえます。

社員に感謝するため、また社員からも感謝されるための一つの手段として、賞与の現金払いをおすすめします。たしかに合理的ではないかもしれませんが、年に2、3回くらいはそのような機会があっても良いのではないでしょうか。そのほうが「心がこもる」と思うのです。

正しい世間相場を知り、社員に説明することも大切

前回と今回を総合すると、「うちの賞与は世間より少ない」と嘆く前に、まずは正しい世間相場を知ることです。

世間相場とは、我々古田土会計が出しているような情報を指します。決して日本経済新聞が出している情報ではありません。

日経新聞の調査では、一部の大企業や優良企業に限った数字が出るので、中小企業では参考にしないほうが賢明です。あれを見たら世間相場を勘違いします。

また社長が社員に対し、世間や会社のことについて、正しいことをよく説明することも大切です。賞与に関しては「月給の0.8〜0.9ヶ月分が相場」だと伝えましょう。

加えて、その相場と同じかそれ以上、目安としては「月給の1ヶ月分以上」の賞与が出せるように努力することも重要です。そのような説明や努力をすることで、社長と社員の信頼関係ができてくるのではないかと思います。

まとめ:高収益型のビジネスで賞与を大企業並みの水準に

この記事のポイント:
・大企業と中小企業では賞与に2.5倍ほどの差がある
・賞与を大企業並みに上げれば社員の満足度は高まる
・たくさん儲けるには経営計画書を作って高収益型の構造を
・賞与・決算賞与は社長から「手渡し」がおすすめ

大企業と中小企業では、賞与に2倍以上の差がある一方で、給料の水準はそれほど変わりません。そのため、賞与を大企業と同じくらいの水準まで上げれば、社員の満足度は格段に上がるでしょう。

賞与を上げるには、たくさん儲けなければなりません。そのためにはより良い経営計画書および中期事業計画を作り、価格政策を中心に高収益型のビジネスを考える必要があります。

なお、賞与・決算賞与を出す際は、振込ではなく現金払いがおすすめです。それも社長から感謝の言葉を添えて、一人ひとりに手渡しすれば、社員の方々に喜んでもらえます。

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