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【お客様インタビュー】大企業でなくても叶った理想の組織の形(株式会社寿技研 6/7)

【お客様インタビュー】大企業でなくても叶った理想の組織の形(株式会社寿技研 6/7)

事業のトランスフォームに焦点をあて、今注目の企業に、苦境からの脱却や業績が伸びた転機といった、さまざまなストーリーをお聞きするお客様インタビュー。今回は、埼玉県にある株式会社寿技研の代表取締役・高山成一郎さんからお話を伺います。

同社は金属・樹脂加工やラジコン用のスポンジタイヤ製造などを手がけ、近年では手術トレーニング用品などの医療関連機器製造にも注力されている会社です。現在の世相から見ても、同社の歩みは非常に興味深い例だと思いますので、みなさんぜひご一読ください。

▽動画も視聴いただけます

◇前回までの記事はこちら
【お客様インタビュー】脱なんでも屋を図る町工場が新事業に挑むまで(株式会社寿技研 1/7)

【お客様インタビュー】数字に強くなれば会社の将来がより見える(株式会社寿技研 2/7)

【お客様インタビュー】未知の医療業界で商品が売れた秘訣とは(株式会社寿技研 3/7)

【お客様インタビュー】食品からつくる医療用の模擬臓器の開発に挑戦(株式会社寿技研 4/7)

【お客様インタビュー】新会社設立とクラウドファンディングが医療機器事業のはずみに(株式会社寿技研 5/7)

【出演者】
インタビュイー:
株式会社寿技研
代表取締役社長
高山 成一郎氏

インタビュアー:
株式会社古田土経営
代表取締役社長
飯島 彰仁

資金が集まり優秀な人材も獲得できるように

高山 クラウドファンディングで9000万円を集められたことはもちろんですが、人を雇えるようになったことも非常に嬉しかったですね。それまで僕は、無休で新会社の業務に取り組んでいましたから。また、世界中に当社の製品を発信できるスキルを持つ人材も、集められるようになりました。

5月1日にチャレンジしたクラウドファンディングの資金は6月末に入金されたので、早速7月から求人を出しました。「技術者で英語も堪能な人」「広報を英語で発信できる人」…と、いろいろな条件をつけた募集で応募があるのか心配でしたが、望むとおりの人たちが来てくれたんですよね。これまで僕が高校の就職課を駆けずり回っても、1人として寿技研の面接には回してもらえなかったのに、クラウドファンディングでは優秀な人たちがぜひ働かせてくださいと集まってくれたんです。

「大企業だから入りたい」ではなく、僕たちと同じ気持ちでこの会社を応援し、一緒に働きたいと思ってくれている人がこんなにいるんだ…と嬉しく思いましたね。そしてこれは、世の中の役に立とうと新しいことにチャレンジする当社の思いに理解が得られた証でもあると、クラウドファンディングのリクルート効果を実感しました。また、これだけ賛同者がいて資金も集まったのだから、すぐには潰れないだろうと思ったんです。

飯島 すごいですね。シンデレラストーリーのような話ですね…。

高山 本当にこんなことができるんだと、自分でもびっくりしている部分はあります。あとは売上と利益が安定して上場が叶えば…(笑)。

生体を使わない模擬臓器の啓蒙活動にも取り組む

飯島 事業の形としてはもう確立されているんですか?

高山 やりたいことがやりたい方向には向かっています。日本のトップ3、世界のトップ3の医療機器メーカーとはすぐに直接の口座を開きました。コロナ禍があったりもして、一気に売り上げが伸びるということはありませんでしたが…。

僕たちの最終的な目標は、当社の医療機器を手術の練習に取り入れてもらうことですが、ただ製品を紹介するだけでは、使ってもらうのはなかなか難しいものです。これも新会社を興してみんなで活動して改めて感じたことです。ですから、まずは医療機器メーカーに協力いただき、メーカーの自社商品と当社の製品を組み合わせた説明会や練習会、安全使用の啓蒙活動といったことも行っているんですよね。

現状では、まだ手術の練習に豚肉の臓器などが使われているところもあります。けれども、国内外の医療機器メーカーの方々は、今後、生体の使用はなくしたいと思っているんですよね。当社の模擬臓器は、そういった価値観にもすごくマッチする製品です。

どこのメーカーに紹介しても「まず使ってみます」「とりあえずテストしてみます」と言ってもらえるので、この段階でひとつ突破したことにはなります。それから1〜2年ほどかけて、医療機器メーカーにどんどん製品を使ってもらいながらその良さを広めていくんです。先生方の目に触れる機会が増えれば「うちの大学でも勉強会ではこれを使おう」という流れになってくるでしょうから。

手術練習の分野で必要とされる道具を追求

飯島 やはりここまで来られたのは、高山さん自身が常に「できる」と信じて取り組まれてきたからですよね。

高山 まだまだ頑張らなくてはいけませんし、乗り越えなければいけないハードルもたくさんあります。けれども、それもきっとできると思ってはいるんです。

飯島 今後はどのような展開をお考えですか?

高山 はじめて医療機器をつくったきっかけは、「安い腹腔鏡手術トレーニングボックスが欲しい」という声に応えたことでした。それから模擬臓器をつくるようになり、「KOTOBUKI Medical株式会社」として展開することになって、今はこの事業を拡大しようとしている最中です。足りないことはいろいろありますし、模擬臓器の質ももっと高めたいと思っています。

当社の模擬臓器の需要はまだまだ多くはありませんが、この製品の上をいく素晴らしいものは世の中にはありません。ですから、当社の製品を用いて手術の練習が積極的に行われる世界を僕たちの会社からつくれたら、と一生懸命に取り組んでいます。

また、僕はもともと寿技研で「世の中にはないが必要なもの」をつくってきました。ですから、模擬臓器を便利に使うために必要なものがあればつくりますし、手術の練習やそれらに付随して必要なものがあるのであれば、そこにも技術を広げて提供していきたいとも思っています。ただ今のところは、手術トレーニングの世界に特化して、その分野をさらに突き詰めていきたいと思っているんですよね。

[最終回に続く]

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