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【お客様インタビュー】数字に強くなれば会社の将来がより見える(株式会社寿技研 2/7)

【お客様インタビュー】数字に強くなれば会社の将来がより見える(株式会社寿技研 2/7)

本連載は、事業のトランスフォームに焦点をあて、苦境から脱却し業績が伸びた、埼玉県にある株式会社寿技研の代表取締役・高山成一郎さんから、成功に至るまでのストーリーを教えていただいた時の動画を書き起こしたものです。

全7回に渡るシリーズものとなっていますので、ぜひ中小企業の経営のヒントを得ていただけますと幸いです。

◇前回までの記事はこちら
【お客様インタビュー】脱なんでも屋を図る町工場が新事業に挑むまで(株式会社寿技研 1/7)

 

取引先に試算表を叱られたことが気づきに

インタビュアー 私たちはいろいろな企業を見させていただいていますが、経営者の中には数字に強くない方も多いと感じています。高山さんはいかがですか?

高山 寿技研が古田土会計に依頼することになったきっかけに、取引先で経験したあるできごとがあります。

当社は早い時期からホームページをつくっていたこともあって、大手企業から「こんなものをつくれないか」という相談をいただくことが結構あったんです。ある時、依頼を受けて出向いた先で、技術担当者から「ぜひ採用したいので進めてほしい」と言っていただき、購買部門に決算書や試算表を提出しました。するとそこの購買担当者から「この試算表には、半年後、あなたの会社がなくなると書いてある」と言われたんです。

「そんなこともわからずにこれを出してくるあなたはどうかと思う」とまで言われて…。その時のことは今でもよく憶えていますね。心の中では「ふざけるな、俺は技術で生きているんだ」と思いました。けれどもそのお叱りを受けたことで、「お金のことを理解していないことがいかに恥ずかしいことか」ということをわかっていくんですよね。

そういったこともあって、年に1度の決算業務だけをしてくれる税理士ではなく、お金のことをきちんと教えてくれる人が欲しいと思うようになりました。そんな時に古田土会計のことを知り、月に1度レクチャーもしてくれるという話を聞いて、これだと思ったんですよね。

インタビュアー 高山さんが社長になられたばかりの頃から、ということなので、もう15年以上のおつきあいですね。

数字の見方を知ったことで不景気の危機も感知

高山 経理の素人である者にとって、一から勉強しなくてもお金のことを教えてもらえるのは、本当にありがたいことです。毎月いろいろ説明していただき、月次決算書にある言葉や数字の意味、見方もわかるようになりました。とはいえ「そんなのもう全部わかりますよ」とまでは今でも言えませんが、自分で月次決算書をつくれるほど理解できていなくてもいいかな、とは思っているんですよね。

インタビュアー もちろん、我々もサポートしますので。当社のお客様はみなさん、数字に強くなられるんですよね。高山さんも月次の数字がわかるようになっていったということですが、リーマンショック時に「このままいくとまずい」とは感じられましたか?

高山 それはわかりましたね。やはり売上がどんどん減っていきましたから。

インタビュアー やはりそうなんですね。けれども経営者の中には「銀行から借りられるから」「今までにもこういうことはあったから」「親父の代からこうだから」などと言って、危機感をもたない方もいるんですよ。高山さんはリーマンショック時には既に、その感覚をお持ちだったんですね。

高山 そうですね。それ以前に、銀行にお金を借りに行って貸してもらえなかったり、「この日までに返さないとまずい」と言われたりした経験もありましたので。

インタビュアー なるほど。やはり苦しい思いを経験することは大事ですね。

根拠はなくても「できる」を前提に挑む

インタビュアー 前回のお話で、高山さんは自社製品として育てられるものを探して、医療関連機器事業にたどりつかれたということでした。そこに至るまでの試みや活動をするうえでは、お金もたくさん費やす必要があったと思います。そこに対する不安はなかったんでしょうか?

高山 当時抱いていた危機感は、お金を使いすぎたから会社がつぶれるというレベルのものではありませんでしたね。今節約したからといって1年後、会社が立ち直るとは考えられず、同じ状態で仕事を続けていても、会社の存続はないと思っていました。何か新しいことを確立しなければ、いずれにせよ当社に将来はない、と。本当にそこまで割り切っていたんです。

インタビュアー では、資金投資は結構惜しまずにされたんですか?

高山 いえいえ、使ったのはお金よりも僕の時間ですね。リーマンショック時は仕事が減って時間も十分にありましたから。資金に関しては、当社はもともとなんでも屋なので、自分たちでできることが多いのは利点でした。例えば施設を増設したいと思ったら、自分で図面を書いて自社工場でつくれば、安い材料費でそこそこのものができるんですよね。

その時は、とにかくやれることはやろうと思っていました。候補としてリストアップしたものなら何百もありますね。いろいろ調べたり検討したりして不採用にしたものも多いですが、いくつかは試しに作ったり自分で勉強したりもしました。

今その時のことを振り返って思うのは、どれもできるという前提でやっていたということです。結果的にうまくいかなかったこともたくさんありますが、手術トレーニング用品やほかのことも「きっとうまくいくに違いない」と思いながら取り組んでいたんですよね。

インタビュアー ためらうことなく前向きに挑む姿勢があったからこそ、成功に近づいていったんですね。

第3回に続く]

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