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【お客様インタビュー】10年前には想像しなかった世界が見えた今(株式会社寿技研 最終回)

【お客様インタビュー】10年前には想像しなかった世界が見えた今(株式会社寿技研 最終回)

事業のトランスフォームに焦点をあて、今注目の企業に、苦境からの脱却や業績が伸びた転機といった、さまざまなストーリーをお聞きするお客様インタビュー。今回は、埼玉県にある株式会社寿技研の代表取締役・高山成一郎さんからお話を伺います。

同社は金属・樹脂加工やラジコン用のスポンジタイヤ製造などを手がけ、近年では手術トレーニング用品などの医療関連機器製造にも注力されている会社です。現在の世相から見ても、同社の歩みは非常に興味深い例だと思いますので、みなさんぜひご一読ください。

▽動画も視聴いただけます

◇前回までの記事はこちら
【お客様インタビュー】脱なんでも屋を図る町工場が新事業に挑むまで(株式会社寿技研 1/7)

【お客様インタビュー】数字に強くなれば会社の将来がより見える(株式会社寿技研 2/7)

【お客様インタビュー】未知の医療業界で商品が売れた秘訣とは(株式会社寿技研 3/7)

【お客様インタビュー】食品からつくる医療用の模擬臓器の開発に挑戦(株式会社寿技研 4/7)

【お客様インタビュー】新会社設立とクラウドファンディングが医療機器事業のはずみに(株式会社寿技研 5/7)

【お客様インタビュー】大企業でなくても叶った理想の組織の形(株式会社寿技研 6/7)

【出演者】
インタビュイー:
株式会社寿技研
代表取締役社長
高山 成一郎氏

インタビュアー:
株式会社古田土経営
代表取締役社長
飯島 彰仁

ニッチな市場が宝の山になることもある

飯島 これまでのお話から、寿技研の本質は「目の前のお客様に喜んでいただくため、その要望にできる限り応えること」であることがうかがえました。そして、社長自身が現場で感じ取ったことを製品に反映し、試行錯誤しながら評価されていったんですね。

高山 自分にとっても未知の分野だったので、楽しみながらやっているうちに、そうなっていった部分もあるのかもしれません。また「ほかの人がしていないことをしよう」ということも、ずっと意識していました。

飯島 そして、その市場や製品を見つけられたという…。

高山 お客様から困りごとを聞いていくと、世の中にないものはたくさん出てきます。ですから、誰かと競争して打ち勝とうとするよりも、まだ手がつけられていないニッチな市場に特化するほうが良いと思うんですよね。特に医療業界だと、大手の企業がたくさんありますから。

そして、当社のように5名や10名で運営している会社にとっては、規模が大きく、かつ自分たちで値決めができるような商売はなかなか見つけられないものです。けれどもニッチな市場では、それが宝の山にだってなり得るわけですよ。

飯島 寿技研とKOTOBUKI Medicalには、今後もたくさんの可能性が感じられますね。

高山 売り上げもまだまだ予定通りとはいえず苦しいところで、もっと頑張らなければいけませんが…。ただ、10年前と今見ている世界は全然違いますね。当初は、空いている市場を探して、そこで提供できる商品をつくりたいという一心で取り組んでいました。けれどもそれがいつの間にか、医療技術がより発展するために我々にできることはないか、という使命感のようなものに変化しています。

ものづくりの会社に必要なのはマーケティング支援

高山 これは余談なのですが、僕はものづくりの会社に、開発のための補助金は必要ないのではないかと思っているんです。これまで補助金をたくさんもらっておいて、こんなことを言うのはおこがましいのですが…。

例えば当社で何かを試作しようと思ったら、まずはホームセンターで安価な材料を購入します。ものづくりの会社では、専門分野に近いものの試作なら、特にお金をかけなくてもできるんですよ。そこから発想や技術を膨らませていって済んでしまうことも、実は多いんですよね。

それよりも、むしろ支援してほしいのは、どうしたら売れるのかというマーケティング面に投じるお金だと思うんです。けれども現状は、つくるための補助金はおりても、売るためのお金はなかなか使わせてくれないんですよね。

飯島 ユーザーからも絶賛されるものはつくれるので、市場を開くことに費やすお金のほうが必要ということですよね。

高山 誰かが既に商売を成功しているところに参入するのは簡単ですが、勝てないからニッチな市場を探すわけで、しかしそれだと市場そのものがなかなか成長していませんから…。ですから、機械を買う補助金よりも、マーケティングのプロを雇って1年間腕をふるってもらえる補助金を得られたほうが、成功する確率が高いのではないかと僕は思っているんです。

飯島 確かに。設備だけではなく売り方の支援もあると、風向きもまた変わるでしょうね。

高山 そうなんです。最高に良いものをつくれるプロだが、どう売るかということに関してはプロではない、そんな会社にとっては、365日仕事にコミットできる人を雇うためのお金こそ必要なんです。そういった仕組みが活用できるようになれば、ものづくりをする小さな会社でも、事業展開がしやすくなるのではと思います。

可能性を信じてチャレンジすれば小さな会社でも飛躍できる

飯島 コロナ禍以来どの企業も経営が安定せず、寿技研がされているような事業トランスフォームにチャレンジしたいと思っている中小企業は非常に多いんですよね。そういった方々に何かメッセージをいただけますか。

高山 まずは可能性を信じてチャレンジすることだと思います。10年前の僕は、ある意味、自分を敗者だと思っており、今当社がこのような姿になっているとは想像もしていませんでした。また以前は、こんな小さな町工場では自分の理想とする人が一緒に仕事をしてくれることなどないとも思っていたんです。けれども決してそんなことはなく、今当社には優秀で私の思いを共有してくれる仲間がいます。

こんな小さな会社でも、僕のようにお金儲けがうまくない者でも、信じて取り組んでいけばこういうことも起きるんですよね。ですから、苦しいときこそチャンスだと信じて、取り組んでいけば良いのではないかと思います。

飯島 当社でもクラウドサービスを展開するなど、お客様へより便利なサービスの提供を図っています。こんな時代ですから、今は走るしかないですもんね。

高山 本当に。僕たちも、今後はこうするぞという考えはありますが、3年後、5年後…この先はどう進展していくのかはわかりませんし、またそれが楽しみでもあります。

飯島 この度は貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございます。

高山 こちらこそ、ありがとうございます。飯島さんにのせられて、ずいぶん話しすぎましたよ(笑)。

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