『「良い会社」と「いい会社」』 (世間から「いい会社だね」と言われる会社になる)

グッドカンパニーとは?
一般的に良い会社と言われるのは、グッドカンパニーといわれ、規模の拡大している会社、上場していたり、有名な会社等です。
基準は規模の拡大です。
上場会社は株価を上げるために増収、増益にするような経営になり、売上の拡大と仕入、人件費、経費は全てコストとして原価の削減をします。
そのため立場の弱い中小企業からの仕入や外注費をコストカットしようとします。
理不尽な取引を強要するために公正取引委員会より指導を受けている会社があります。
中小企業でも「人を大切にする経営」よりも規模の拡大を目指している会社はいっぱいあります。
規模の拡大としてM&Aは一般的になっています。
古田土会計は基本的には、M&Aをしない方針です。
会計事務所業界の話です。
ある会計事務所が大手税理士法人にM&Aされました。
大手税理士法人の支店になるわけです。
条件の中に、その会計事務所の売上高の30%を本部に上納するのだそうです。
一般的な会計事務所は売上高(粗利益率100%)に対する人件費の割合は6割です。(古田土会計は66%)、経費は20%。
売上高の30%を上納したのでは、内部留保ができません。
人件費を上げることも、設備投資、福利厚生費も自由に使うこともできません。
M&Aしたほうは、4年から5年で投資額を回収できることになります。
借金してでもM&Aによる規模の拡大をするメリットがあります。
私達古田土会計は基本的には、M&Aをしない方針です。
理念、価値感を共有できることが大前提だからです。
理念、価値感を共有できる会計事務所は残念ながらほとんどありません。
四国の生駒会計さんとは、理念が共有できるので仲間になってもらいました。
借金するようなM&Aは今後もしません。
全て自己資金でやれば、相手の会社から上納金をほとんどもらわなくてもよいのです。
「いい会社」とは社員思いの会社、お世話になっている地域にも貢献している会社
うちのお客様でM&Aをした会社から一切配当等で資金を回収しない会社があります。
資金は5億でも6億円でも全て自己資金でM&Aしています。
その会社の会長さんと4月29日に自宅近くで散歩していたら偶然会いました。
海に向かって川添いを歩いていたら大きなゴミ袋を持ってゴミ拾いをしている人がいましたので、思わず声をかけました。
そしたらうちのお客様の会長さんで私の自宅の近くに住んでいらっしゃって、ゴミ拾いをしているんだそうです。
ゴミ拾いをしているすばらしい人がいたのでお声をかけたのですが、うちのお客様であることにびっくりするやら、その人間性のすばらしさ、実践力に驚かされました。
その会長の会社は、今年から全社員にお米50kgを無償で配ります。
その他にも浦安市にお米を寄付するそうです。
子供食堂にも寄付されています。
私は「いい会社」とは、このような社員思いの会社、お世話になっている地域にも貢献している会社であると思っています。
「良い会社」と「いい会社」は全く違います。
規模が大きくて高給与、福利厚生のよい会社が一般的には「良い会社」であると言われていますが、優秀な社員を確保するための手段であれば「人を大切にしている会社」ではないと思います。
「いい会社」とは、経営者が心の底から社員と家族を思い、また地域社会にお世話になっているからと清掃活動したり、寄付をしたり、障がい者を積極的に雇用したり、無私の心を持って経営している会社だと思っています。
模範的な会社として伊那食品工業(株)があります。
日本中から見学者が訪れ、秋でも「道路に落ち葉がないとびっくりした」とお客様が言っていました。
社員が早朝に自主的に掃除をしているからです。
「良い会社」と「いい会社」は全く違います。
特に若い人達は「良い会社」ではなく、「いい会社」に就職してほしいと願っています。
社員を人件費として儲けるための手段としている会社と人を大切にしている会社では人生が変わるからです。
具体的には「日本を美しくする会」に会社として取り組んでいる会社、「日本で一番大切にしたい会社」にチャレンジしている会社です。
またこの他にも「いい会社」が古田土会計のお客様にはいっぱいいます。
古田圡 満