『中小企業は「差別化」で成長する 』(過去の延長に未来はない)

この1年間で上場した企業特集
7月6日の「がっちりマンデー!!」にこの1年間で上場した企業特集が放送されていました。
1社目は錆(さび)を落とすレーザーガンみたいな銃を開発した会社です。
開発に15年かかったそうです。
1丁1億円以上するそうです。
現在の年商20億円の中小企業ですが従来より、短時間で女性でも扱える軽さと精度の高さから注文が殺到しています。
2社目は年商400億円の製麺会社ですが麺はゆでてから冷やして食べるのですが、水洗いするだけでこりっとした食感のそばやうどんを開発して大ヒットしています。
3社目は設立7年、年商8億円のドローンの販売とレンタルの会社です。
老朽化、きず、いたみを発見するのに、人が入れない屋根裏や狭い所にドローンを使って撮影するビジネスだそうです。
小型のドローンで様々な工夫がなされています。
この商品も注文が殺到しているそうです。
売上の増加にはマーケティングとイノベーションがあります。
マーケティングは競争です。
「ランチェスター戦略」が代表的で弱い者いじめの戦い方です。
中小企業がしてはいけない3つの競争があります。
①価格競争
②拡大競争・規模競争
③過度な社員競争(中小企業はチーム力、団体戦が必要)。
上記の3社は、価格競争をしていません。
売上が拡大しているのは、商品が差別化されているからです。
1社目と3社目は中小企業で社長が商品開発をしています。
何故お客様が買ってくれるのか、お客様にとって大幅に作業時間が短縮したり誰でも扱えたり、不可能なものが可能になったりとお客様にとって大幅なコスト削減になっています。
すなわち、お客様がよくなっているのです。
商売の本質は、ライバルからお客様を奪うという自社だけが儲かれば相手が倒産してもよいという奪うビジネスではなく、売手よし、買手よし、世間よしの日本的な商いだと思っています。
成功している会社、生き残っている会社は、同業者にはない「差別化」をしています。
差別化は、どんな中小企業でもできて、大幅な売上拡大と経常利益を出しています。
他業界に進出するのではなく、同じ業界で同業者のやっていないことをやっています。
大きな設備投資とか、研究開発費、教育投資はほとんどしていません。
社長の想いが知恵となって差別化した商品が開発されています。
こんな商品を作れば儲かるという発想ではなく、こんな商品を作りサービスをすればお客様はもっとよくなる、楽になるといった利他の精神から商品、サービスが生まれています。商売は自分さえ儲かれば相手はどうなってもよいという「自己中心的な経営」ではなく、利他の精神で「人を大切にする経営を実践する」ことです。
目標とする姿は、財務情報をすべてオープンにする超ガラス張り経営。
大企業並みの給与・賞与。
従業員持株制による「みんなの会社」を私達古田土会計グループは目指し、実践しています。
私が差別化し、実施したのは「古田土式月次決算書」「社長の成績表」「人を大切にする経営計画書」という3つの商品を作ったことです。
同業者のほとんどが、税務中心の規模の拡大で銀行や信託会社等と業務提携をして拡大したり、M&Aで拡大するマーケティングに力を入れました。
私はお客様がどうなったらもっと儲かるか、財務体質がよくなるかというお客様の成果に力を入れました。
利他の精神で仕事をしてきました。
また差別化ですぐに同業者が真似できないのが「よい社風づくり」と「人の差別化」です。
古田土会計には、日本中から年間300人以上が朝礼見学に来られます。
「人を大切にする経営計画書」は人の差別化の道具です。
マーケティングは、1年で真似されますが商品は3年、人づくりを真似するには10年位はかかります。
10年後私達はもっと進化しています。
古田圡 満