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kitanaiji 汚い字シリーズ

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ラーメンと牛丼

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価格競争のある牛丼屋と、競争のないラーメン屋

 

10月のメッセージとして上記のタイトルは何のことかと思われた方もいられるかと思われます。
結論から言いますと、我々商人が目指す商売のやり方としてどちらを目指すのかということです。

私は昼食をとるときにできるだけチェーン店ではない店に入るようにしています。
私共のお客様のほとんど小資本の会社が多いので、できるだけ売上に貢献したいと思っているからです。

でも牛丼は、吉野家で食べていました。
でも他にも松屋、すき家等があります。今ではどこでもかまわなくなっています。
値段も420円から280円に下がっています。

どこの店でも値下げ競争で同じような値段です。
うちの社員に聞いてみました。
みなさんはどこの店を選びますか。

今津さんという新入社員は、「私は××屋です。」「なぜですか。」「みそ汁がついているからです」という答えです。
値段の他に物をサービス(ただ)するというやり方です。

一方ラーメン屋さんには、行列ができている店も多いのです。
値段も玉子をつけると800円位になります。
またラーメン横丁といわれるようにラーメン屋さんが並んでいても、お互いに繁盛しているのです。
そこには価格競争がないのです。

 

お客様は価値に対して代金を払っている

 

この違いは何なのでしょうか。

我々はどちらを目指すべきなのでしょうか。
何故牛丼は価格競争が勝負を左右し、ラーメンは味が勝負を左右するのか。

この答えはお客様であると思っています。

お客様にとって、牛丼やハンバーグは同業他社との違いがよくわからないのです。
だから価格の安いほうへ行くのです。

いわゆる個性というものが商品にないのです。
価値の違いがお客様にとってわかりずらいことが問題です。

一方ラーメンにはそれがあるのです。
それぞれの店が自分の店の味を工夫し、改良し、お客様にアピールしています。

お客様は価格を買っているのではなく、ラーメンの価値に対して代金を払っているのです。
心地よさの代償が値段になっているのです。

 

お客様が感動してくれる体験を

 

我々中小企業は牛丼屋さんのままでは、大資本や海外との競争で敗れてしまいます。
ラーメン屋さん、それも行列のできるラーメン屋さんになるためには、会社に個性がなければなりません。

お客様からみて価値のわかりやすい個性です。
その個性というのは、商品それ自体の個性というものの他に、店の内装とかイベント、さらに目に見えない体験、感動を売るとかいろいろ考えることが出来ると思います。

お客様が受注事業なら、挨拶、礼儀、清掃といった環境整備を売り物にするとすごい差別化になります。
サービスとは何業という分類ではなく、お客様が感動してくれるような体験をすることだと思っています。

また、会社は社員の人間性を高める共育も必要です。
今月は、私のコメントの他にイエローハット相談役の鍵山先生のメッセージを読んで下さい。
人間として成長するために何から始めればよいか教えてくれています。

 

古田圡 満