社員旅行
バブルの崩壊とともに少なくなった社員旅行
昔は社員旅行に行ったけど、今は行っていない、という会社は多いと思います。
中小企業でも高度成長時代の波にのり会社の業績もよく社員の福利厚生の一環として団体で国内の温泉地に出かけました。
バブルの崩壊とともに会社の業績も悪くなり、また夜の宴会は若い社員には評判が悪く、いつのまにか社員旅行に行く会社は少なくなりました。
業績のよい会社は、国内旅行よりも海外旅行をしています。
若い社員に海外旅行を体験させて視野を広めさせるためです。
社員の人間関係は一日一日の積み重ね
この頃、社員旅行が復活しているそうです。
昔のように温泉での宴会ではなく、観光と運動会やゲームを組み合わせて、社員間の親睦を図ることが目的です。
会社の中で隣同士でも会話がなく、部下が上司に質問するのに直接聞きに行ったら、「メールで質問しろ」と言われたという話、もあるそうです。
そこでその会社の社長が旅行会社の企画にのり、ゲームや運動会を社員旅行でやったら、社員間のコミュニケーションがよくなったということをテレビ番組でやっていました。
私はこの番組をみて、本当に社内コミュニケーションがよくなったのか疑問に思いました。
年1回のゲームや運動会で社内のコミュニケーションがよくなるとは思えません。
社員は毎日会社に出社するのに社員同士で挨拶もきちんとしていない人がたった1回でよくなるわけはありません。
私達は毎日目線を合わせて笑顔で全社員と挨拶しています。
この繰り返しの力により、少しずつ社風がよくなってきました。
社員の人間関係は一日一日の積み重ねです。
社員と家族を幸せにするという想いをあらたに
古田土会計では、2年に1度国内旅行に行きます。
今年は社員の子供さん42名と奥さん21名を含む総数180名で越後湯沢に行きました。
私達は社員旅行を社員間の親睦を深める場ではなく、社員の家族に会社の人間を知ってもらい、よい会社だと思ってもらう場だと考えています。
10月17日は、子供さんを含む全社員でゲームを行ない、チームごとに競い合いました。
社員の家族と一緒にゲームをすることにより、家族の子供さん達の交流も図り、将来古田土会計に入社してくれればよいと思っています。
吉田専務のお孫さんは「将来古田土会計に入って専務になるんだ」と言ってくれたそうです。
社員の評判もよく、「本当に楽しかったね」と言い合っていました。
翌日は、釣り、観光、アスレチックとそれぞれ好きなコースを選び帰省しました。
今回の旅行で気づいたことは、中小企業こそ、社長・社員とその家族を含めて幸せになれるということです。
今回の旅行代金として、約700万円かかりました。
社員旅行をしなくて内部留保するという選択もありました。
しかし、社長が内部留保するより、社員と家族に喜んでもらうことのほうが大事だという選択をしたわけです。
私達中小企業は社長の姿勢により社員とその家族の人生が変わるのではないかと思っています。
会社は社員と家族を守る、そのために儲けてお金を蓄積する。
会社はいつつぶれるような大問題が発生するかわからないから、立派な自社ビルや広い住まいは買えません。
よい社風を維持するために絶対に会社を売却するようなことはしません。
そのために社員にも株式(無議決権株)を譲渡しています。
社員旅行では、多くの社員と家族が楽しんでいる光景が見えます。
特に子供達の楽しんでいる姿を見ると、この子供達を絶対に幸せにする会社にするのだというエネルギーがわいてきます。
経営者としての責任感と生きがいを感じます。
今年の社員旅行は最高でした。
古田圡 満