『利益とは、社員と家族を守るためのコストです』(多くの社長、社員は利益の意味を正しく理解していない)

経営者、社員は利益の意味を正しく理解していますか
古田土会計では、利益のことを「事業存続費」とか、「社員と家族を守るためのコストです」と社員教育しています。
利益を蓄積することで社員や税理士が、脱税に加担したり、会社が脱税をしたことにより業務停止になっても社員を守れます。
(税理士は資格剥奪されます)
もし一年間の業務停止になれば年間の固定費約22億円の支出を賄う資金が必要となります。
これだけの資金がなければ社員と家族を守れません。
実際には業務停止になれば多くのお客様が離れていく可能性があるのでその後の売上は大幅に減るでしょうから、この金額でも足りません。
でも社員に利益を出し、内部蓄積することの必要性を理解してもらうために経営計画書には「利益を蓄積することにより、業務停止による大幅な売上減少による大赤字、業務ミスによる多大なる損害賠償、コロナ等の災害から社員と家族を守ります。利益の蓄積は純資産と現預金です。実質社員一人当たり1,000万円の純資産(25億円だが現在は24.5億円)と1年分の固定費(22億円だが現在は21.3億円)を預金及び金融資産(保険)で持つ会社にします。」と書いてあります。
多くの中小企業経営者 社員は利益の意味を正しく理解していないと思います。
自社の最大の危機のとき、いくら資金が必要でしょうか
多くの社員は利益は、収益から費用を引いて余ったものだからもっと社員に分配すべきであると思っているのではないでしょうか。
また十分に分配していてもこれだけ利益が出ているのだからもっと分配してほしいと社員は思っているのではないでしょうか。
多くの社長は利益の意味、必要性を社員に説明できないために経理の公開は役員、幹部までで社員には固定費、経常利益を公開していません。
しかし、損益計算書の目的は、売上でもなく粗利益でもなく経常利益です。
利益計画を作成して利益の計画と実績を対比して毎月誤差を認識して対策を打つのが正しい経営です。
ここまでは無理という会社は、最低限、売上と粗利益の目標を設定し、粗利益(MQ)で管理して下さい。
MQ会計による社員教育の最高の道具は、未来会計図なので是非とも活用して下さい。
また自社の最大の危機のとき、いくら資金が必要でしょうか。
P/L(損益計算書)はB/S(貸借対照表)のための手段です。
会社経営で大事なのはP/Lでなく、B/Sです。
だからB/Sの純資産と預金という財務体質のよさが会社と社員、家族を守るのにいかに大切かを書きました。
そして、利益にも稼げる利益と稼がなければならない利益があります。
稼げる利益とは、短期利益計画や中期事業計画の経常利益です。
絶対達成不可能な利益は社員が最初から諦めてしまいます。
モチベーションが上がりません。
私は利益計画の利益はジャンプすれば届くくらいの目標にして、達成したら、決算賞与を支給したらよいと考え実行しています。
社員は毎月の計画と実績の累計を真剣に見て目標を達成しようと努力します。
決算賞与を出すと社員のモチベーションは上がります。
事故・災害から会社を守るための内部留保です
会社が稼がなければならない利益とは、1番には、借入金の返済原資としてです。
目安として、借入金の返済原資は税引後利益+減価償却費です。
会社が借金するのは利益を出すためです。
ですから、借金の本質は利益の前倒しです。
利益で借金は返すものです。
次に、株主に対する配当金、役員賞与、そして設備投資、人件費の上昇に備えるため、事故・災害から会社を守るための内部留保です。
会社が稼げる利益より、会社が稼がなければならない利益のほうがはるかに大きいのです。
経営者は社員にこのことを繰り返し説明してほしいのです。
社員が利益の本質を知らないのはあたりまえです。
社長がきちんと教えることによって、社員のモチベーションが上がり、一体感が生まれます。
古田圡 満